夏に地震や豪雨で避難する時、避難経路は「とにかく一番近い道で行けばいい」と思われがちです。ですが、実際には、夏の避難では最短ルートが最も安全とは限りません。国土交通省の水害ハザードマップ作成の手引きでは、住民が避難する際に注意を要する場所として、急にあふれる側溝、過去に冠水した道路、水没するおそれのあるアンダーパスなどを明示することが重要とされています。気象庁も、警戒レベル4までに危険な場所からの避難を完了しておく意識が重要だと案内しています。 oai_citation:0‡国土交通省
つまり、夏の避難中の避難経路で大切なのは、「一番近い道」を選ぶことではなく、暑さ・冠水・人の多さ・休める場所まで含めて、途中で崩れにくい道を選ぶことです。この記事では、その判断基準を現実的な順番で整理して解説します。
■① まず結論として、避難経路で最優先にすべきことは何か
結論から言うと、最優先にすべきことは、危険箇所を避けながら、暑さで体力を削られにくい道を選ぶことです。
避難経路というと、浸水や土砂災害だけを考えやすいですが、夏はそこに熱中症の危険も重なります。つまり、
低い場所を通らない
直射日光を長く受けすぎない
途中で止まれる場所がある
この3つを同時に見る方が現実的です。
元消防職員として感じるのは、被災地で危ないのは「道を知らない人」だけではなく、「近道を優先して消耗する人」でもあるという点です。私なら、夏の避難では
まず危険箇所を外す
次に暑さを減らせる道を選ぶ
最後に休める場所を確認する
この順で考えます。
■② なぜ最短ルートが危ないことがあるのか
理由は、近い道ほど低い場所や生活道路を通りやすく、暑さや冠水の影響をまともに受けることがあるからです。
たとえば、アンダーパス、側溝の多い道、小さな川を渡る道、過去に水がたまりやすかった道は、少しの雨でも危険になりやすいです。しかも、夏はそこに直射日光と無風が重なると、一気に体力を削られます。
被災地派遣の現場でも、「近いからここを通った」が、結果として危険や消耗につながることはありました。だから、避難経路は“距離”より“途中で何が起きるか”で見た方が安全です。
■③ 避難経路で特に避けたい場所はどこか
特に避けたいのは、アンダーパス、低い道路、冠水しやすい交差点、側溝があふれやすい道、川沿いの道です。
さらに夏は、日陰が全くない広い道路や、照り返しが強いアスファルトの長い直線も、体力を削りやすいです。水害だけでなく、暑さでも危険になるからです。
私なら、避難経路を考える時は「通れるか」だけでなく、「ここを家族で歩き切れるか」で見ます。その方が現実的です。
■④ いつ避難を始めるかも経路と関係あるのか
かなり関係あります。
気象庁は、警戒レベル4までに危険な場所からの避難を完了しておくことが大変重要と案内しています。つまり、ギリギリまで待つほど、冠水や混雑だけでなく、暑い時間帯に無理に動くことにもつながりやすいです。 oai_citation:1‡気象庁
私なら、夏の避難では「危険が見えてから」より「危険になる前に、少し早めに動く」方をすすめます。早い避難の方が、道も体もまだ余裕があるからです。
■⑤ 避難経路で“暑さ対策”として見るべきことは何か
暑さ対策として見たいのは、日陰があるか、途中で止まれるか、水分を取りやすいかです。
夏は、避難そのものが暑さとの勝負になります。だから、コンビニや公民館、木陰、建物の陰など、少しでも体を落ち着かせられる場所があるかを見る方がよいです。
元消防職員としても、真夏は「避難所に着くまで持つか」が大事だと感じます。だから、私は避難経路を「一本の線」ではなく、「途中で息をつける点も含めた面」で見ます。
■⑥ 家族で避難する時はどう考えるべきか
家族で避難する時は、一番弱い人が通れる道かどうかを基準にした方が安全です。
高齢者、子ども、持病のある人、ペットがいる場合は、階段が多い道、日差しの強い道、長く歩かせる道はかなり負担になります。だから、「大人一人なら行ける」では足りません。
私なら、家族避難では「一番元気な人」に合わせません。「一番弱い人が途中で崩れない道か」で見ます。その方が全体が持ちこたえやすいです。
■⑦ ハザードマップはどう使えばいいのか
ハザードマップは、避難先を見るだけでなく、通らない方がいい道を知るために使う方が現実的です。
国土交通省の資料でも、避難時に注意を要する場所として、冠水しやすい道路やアンダーパスなどを把握することが重要とされています。つまり、ハザードマップは「目的地確認」だけでなく、「危険箇所を外すための地図」として使う方が安全です。 oai_citation:2‡国土交通省
私なら、避難経路は一本だけでなく、最低でも二つは考えます。その方が、通れない時に止まりにくいです。
■⑧ 迷った時の判断基準
迷ったら、次の順番で考えてください。
「その道に低い場所や冠水しやすい所はないか」
「直射日光を長く受けすぎないか」
「途中で休める場所があるか」
「一番弱い人でも通れるか」
この4つが整理できれば、夏の避難中の避難経路としてはかなり現実的です。防災では、「一番近い道」より「途中で崩れない道」の方が大切です。
■⑨ まとめ
夏の熱中症から避難中に身を守る避難経路で大切なのは、最短より安全、近道より崩れにくさを優先することです。国土交通省の資料では、避難時に注意を要する場所として、急にあふれる側溝、冠水した道路、水没するおそれのあるアンダーパスなどを避難経路上で把握することが重要とされています。気象庁も、警戒レベル4までに危険な場所からの避難を完了しておくことが重要としています。 oai_citation:3‡国土交通省
私なら、夏の避難で一番大事なのは「一番早く着くこと」ではなく「途中で倒れずに着くこと」だと伝えます。被災地でも、強かったのは近道を選んだ人より、無理のない道を選べた人でした。だからこそ、まずは危険箇所を外す、次に暑さを減らす、最後に休める道を選ぶ。この順番で整えるのがおすすめです。

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