夏の災害で本当に怖いのは、家が壊れる前に「体が壊れる」ことです。
特に停電や節電でエアコンが止まると、熱中症は一気に現実になります。
だから夏の備えは、家電を買い足す前に
「家族が安全に体を冷やせる設計」を先に作るのが正解です。
■① 結論|夏は「部屋を冷やす」より先に“体を冷やす順番”を決める
夏の対策は、冷房の有無だけでは決まりません。
最初に決めるのは「冷やす順番」です。
1)体を直接冷やす(首・脇・足)
2)熱を体に入れない(遮熱・風・服)
3)部屋の温度を上げない(家電の使い方)
4)もし可能なら小さく冷房を効かせる(1部屋運用)
この順番が決まっている家庭は、停電でも崩れにくいです。
■② 夏の危険は「暑さ」より“気づかない脱水と判断低下”
熱中症は、気合では防げません。
特に災害時は、片付けや移動で汗をかき、気づかない脱水になります。
・喉が渇く前に水分が減る
・汗をかくと塩分も落ちる
・暑さで判断が鈍り、休めなくなる
被災地派遣の現場でも、
「やることが多い日に倒れる」が本当に多いです。
夏は“行動を止める勇気”が命を守ります。
■③ まず家の中に「涼しい部屋」を1つ作る|夏も1部屋運用が強い
停電・節電時は、家全体を涼しくする発想は捨てます。
・日が当たりにくい部屋を選ぶ
・カーテンを閉める(遮光が強いほど良い)
・扇風機やサーキュレーターで風を作る
・床に近い冷気を活かす(座る位置を低くする)
「暑い家で頑張る」ではなく
「涼しい場所に集約する」が勝ち筋です。
■④ 家電は“熱を出す側”を先に止める|夏の家電ルール
暑い日に室内温度を上げるのは、日差しだけではありません。
家電も熱源です。
優先して止めたい例
・乾燥機
・オーブン、トースター
・IHの長時間調理
・古い白熱電球
使い方を工夫する例
・炊飯はまとめて、保温を減らす
・電子レンジは短時間に
・照明はLEDへ(できる範囲で)
「冷やす」より先に「増やさない」。
これだけで体感が変わります。
■⑤ 扇風機+冷却の合わせ技|電気が少なくても効く冷やし方
夏の停電対策は、直接冷却が最強です。
・首、脇、足の付け根を冷やす(冷却材、濡れタオル)
・濡れタオル+風(気化熱で下がる)
・冷たい飲み物より、体表冷却を優先
・服はゆるく、通気性を上げる
「冷房がないと無理」ではありません。
冷やす場所を絞れば、生存率は上がります。
■⑥ 停電時の冷却アイテム|家電ゼロでも効く備え
家庭で用意しやすい順です。
・凍らせたペットボトル(保冷剤代わり)
・冷却シート、冷感タオル
・うちわ(電気ゼロで風を作れる)
・保冷バッグ(冷却材の持続)
・経口補水液(必要時の最後の手段として)
・携帯扇風機(小電力で助かる)
“便利”ではなく“続く”を優先すると、停電に強いです。
■⑦ 現場で多い失敗|「暑いのに動き続ける」が一番危ない
夏の災害でよくある失敗はこれです。
・片付けを優先して休まない
・水は飲むが塩分を入れない
・高齢者が「大丈夫」と我慢してしまう
・子どもが暑さを言えずに崩れる
暑さは、静かに体力を奪います。
対策は「動かない時間」を作ることです。
やることがあっても、休憩を予定に入れるのが防災です。
■⑧ 今日からできる最小行動|「夏の停電セット」を1つ作る
とりあえず1つからでOKです。
・凍らせたペットボトルを作る習慣
・冷感タオル(1枚)
・うちわ(1本)
・塩飴や塩タブレット(少量)
・保冷バッグ(1つ)
これを「夏の停電セット」としてまとめるだけで
家族の安心が一段上がります。
■まとめ|夏の防災は「冷房」ではなく“冷やし方の設計”で決まる
夏の災害は、熱中症が最短で命を奪います。
だからこそ、家電より先に「冷やす順番」を決めるのが大切です。
結論:
体を冷やす場所を絞り、涼しい部屋に集約し、家電の熱を減らせば、停電でも熱中症リスクは大きく下げられます。
防災士として現場で見た実感として、
「暑さで判断が落ちる前に、休む・冷やす・集まる」を決めた家庭は崩れにくいです。
とりあえず1つからでOK。
まずは“涼しい部屋”を決めて、夏の停電セットを作ってください。

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