学校の大雪対策は「大人の安全確認」で止まりがちですが、被災地で実感したのは、子どもが感じる不安や危険は大人の想定と大きくズレているという事実でした。子ども目線で考えることが、事故防止の質を一段引き上げます。
■① 子どもは雪の危険を正しく判断できない
子どもにとって雪は「楽しいもの」です。被災地でも、滑りやすい通路や雪山で遊ぼうとして転倒する場面を多く見ました。危険認識は大人の想像以上に低い前提で考える必要があります。
■② 視線が低いことで危険が見えにくい
子どもは視線が低く、凍結や段差、氷の張り出しに気づきにくい特徴があります。大人が安全だと感じる場所でも、子どもにとっては転倒リスクが高まります。
■③ 防寒不足に気づきにくい
寒くても「大丈夫」と言ってしまう子どもは多く、低体温の初期サインを見逃しやすくなります。被災地では、寒さを我慢して体調を崩した事例が少なくありませんでした。
■④ 行動範囲は想定より広い
休み時間や移動時、子どもは想定外の場所へ行きがちです。雪が積もると「近道」や「遊び場」が変化し、危険エリアに入りやすくなります。
■⑤ 言葉だけの注意は効果が薄い
「走らない」「滑るから危ない」と伝えても、行動は変わりにくいのが現実です。実際の危険箇所を一緒に確認するなど、体験型の注意が有効です。
■⑥ 子ども同士の影響を考える
一人が動くと周囲もつられて動くのが子どもの集団行動です。被災地では、最初の一人の行動が連鎖事故につながるケースがありました。
■⑦ 子どもが安心できる環境づくり
不安を感じると、無理な行動やパニックにつながります。暖かい待機場所や声かけが、結果的に事故防止になります。
■⑧ 「叱る」より「守る」視点
雪の日の行動ミスを叱るより、「なぜ危ないか」を共有する姿勢が大切です。子どもは守られていると感じることで、指示を受け入れやすくなります。
■まとめ|子ども目線は大雪対策の基準になる
子ども目線で考えることは、特別な配慮ではなく、学校全体の安全レベルを底上げします。
結論:
大雪対策は「大人の常識」ではなく「子どもの行動」を基準に設計する。
防災士として被災地を見てきた経験から、子どもの行動を想定できている学校ほど、大雪時の事故が圧倒的に少ないと感じています。

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