【防災士が解説】学校の大雪対策は誰の責任か

大雪が発生したとき、「これは誰の判断だったのか」「誰が責任を負うのか」という問いが、必ず後から出てきます。現場では、事故そのものよりも、この“責任の曖昧さ”が混乱を大きくしている場面を何度も見てきました。学校の大雪対策は、責任の所在を整理しておかなければ機能しません。


■① 学校の大雪対策は個人任せでは成立しない

大雪対応を特定の教職員の判断に任せている学校は少なくありません。しかし、これは非常に危険です。被災地では「担任の判断」「管理職不在時の独断」が事故につながった事例がありました。


■② 基本的な責任主体は学校設置者

公立学校の場合、大雪対策の最終的な責任主体は学校設置者(自治体)にあります。設備整備、予算措置、基本方針の策定は、学校単体では完結しません。


■③ 校長は現場判断の最終責任者

学校内での最終判断責任は校長にあります。休校判断、下校判断、待機判断などは、役職としての責任を明確にしておかなければなりません。現場では、この判断が遅れたことで事故が起きた例もありました。


■④ 教職員は「役割に基づく責任」

教職員一人ひとりが無限責任を負うわけではありません。事前に決められた役割に基づいて行動することが責任です。役割が曖昧なままでは、誰も動けなくなります。


■⑤ 判断を個人に押し付けることの危険性

「その場にいた人が判断すればいい」という考え方は、最も事故を招きやすいです。被災地では、責任の所在が不明確な学校ほど、現場判断が遅れました。


■⑥ 保護者対応の責任も学校にある

大雪時のトラブルは、事故だけでなく保護者対応でも起こります。連絡の遅れ、説明不足が信頼低下につながります。誰が、いつ、何を伝えるかを決めておくことも責任の一部です。


■⑦ PTAや地域は責任主体ではない

PTAや地域協力は重要ですが、責任の肩代わりではありません。被災地では「地域がやるだろう」という思い込みが、対応の遅れにつながった事例もありました。


■⑧ 責任を明文化することが最大の対策

責任は、事故後ではなく事前に明文化しておく必要があります。文書化・マニュアル化されていない責任は、実質的に存在しないのと同じです。


■まとめ|学校の大雪対策と責任の考え方

大雪対策は、誰か一人が背負うものではありません。

結論:
学校の大雪対策は「設置者・校長・教職員」の役割分担を明確にして初めて機能する。

防災士として現場を見てきた中で、責任の線引きが明確な学校ほど、判断が早く、事故を防げていました。責任を整理すること自体が、最大の大雪対策です。

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