地震が発生した後に追加で出される 「後発地震注意情報」。
聞き慣れない名前ですが、実は “もう一度、大きな地震が来るかもしれない” という重要な警告です。
南海トラフだけでなく、北海道〜三陸沖でも運用されており、
今回はその内容を防災士として整理して解説します。
■① 後発地震注意情報とは?
地震発生後に、
「その周辺で、通常より大きな地震が起きる可能性が高まっている」
と国が判断した場合に発表される情報です。
対象区域は主に以下の海域です。
- 北海道〜三陸沖(日本海溝・千島海溝)
- M7級以上の地震が発生した場合
これは「次の大きな揺れに備えて行動してほしい」という国からの警告です。
■② どんな状況で発表されるのか?
以下の条件が発生したときに発表されます。
● M7級以上の大きな地震が発生
● その地震が、巨大地震の想定域の一部とかぶっている
● 周辺で連続地震が起こる可能性が高いと判断
2025年12月の青森県東方沖の地震でも、初めて発表されました。
■③ どれくらい危険なのか?
後発地震の確率は高くありません。
● M7級の地震のあとにM8級以上が続く確率は 約100回に1回
● しかし「通常より確率が高まっている」状態
つまり 「めったに起きないが、起きれば壊滅的」 というリスクです。
防災の基本は確率ではなく、被害の大きさで判断することです。
■④ なぜ注意情報が必要なのか?
日本周辺では過去に「連続巨大地震」が起きています。
● 2011 東日本大震災
→ 2日前にM7.3の前震
● 1963 千島海溝
→ M7級の18時間後にM8級発生
● 2025 カムチャツカ半島 M8.8
→ 10日前にM7級の前震
つまり「前震→本震」の形は珍しくないため、
後発地震注意情報は非常に意味のある警告です。
■⑤ 発表されたら何をすべきか?
日常生活を止める必要はありませんが、
「1週間だけ防災レベルを引き上げる」ことが重要です。
具体的には——
● 家具固定・落下物チェック
● 避難経路の再確認
● 非常持ち出し袋の準備
● 水・食料の補充
● 家族との連絡方法を決める
● 車のガソリンを満タンにする
命に関わるのは 揺れた瞬間ではなく、備えがあるかどうか です。
■⑥ 津波の危険も通常より高い
巨大地震の後発が起きた場合は、
津波が発生する可能性が非常に高くなります。
✔ 海沿いの方は「避難ビル」「高台」を即確認
✔ 川沿いも逆流の危険があるため要注意
✔ 夜間の避難は特に早めの判断が必要
■⑦ 頻繁に出る可能性がある情報
日本海溝・千島海溝はM7級の地震が多いため、
2年に1回程度の頻度で発表される可能性があります。
「また出たのか…」
と油断するのではなく、
“1週間の集中備え週間” と考えることが大切です。
■⑧ 南海トラフ臨時情報との違い
後発地震注意情報には、南海トラフのような 「巨大地震警戒(避難準備)」 はありません。
理由は次の通り。
● 北海道〜三陸沖では「連動型巨大地震」の記録が乏しい
● 危険性は高いが“事前避難を求めるほどではない”
ただし、
津波避難・事前備えは“いつも以上に徹底すべき期間”
と考えてください。
■まとめ|「後発地震注意情報」は“揺れの予告”ではない
この情報は、
「すぐに大地震が来る」という意味ではありません。
しかし、
✔ 平常時より危険が高い
✔ 備えを見直す絶好のタイミング
✔ 行動すれば被害を軽減できる
という重要なサインです。
結論:
後発地震注意情報が出たら、1週間だけ本気で備える。これが命を守る最善策です。防災士として現場経験から強く伝えたいことです。

コメント