大きな地震や台風のあと、「家に戻っていいのか」「どこを見ればいいのか分からない」という声は本当に多いです。
復旧後はホッとした気持ちと同時に、見えない損傷への不安が残ります。
被災地派遣の現場でも、「とりあえず大丈夫そう」と自己判断して再入居し、後から危険が見つかるケースがありました。
復旧後の家屋チェックは、感覚ではなく“手順”で行うことが重要です。
この記事では、初心者でも迷わない家屋点検の始め方を整理します。
■① まず知るべきこと|安全確認が最優先
家屋点検で最初に見るべきは「安全に入れるかどうか」です。
・建物の大きな傾き
・基礎の亀裂
・柱のずれ
・ガス臭や異音
異常があれば、無理に入らず専門機関へ相談します。
安全確認を飛ばして内部点検に進まないことが基本です。
■② 外から確認するチェックポイント
復旧後は、外観から確認します。
・屋根瓦のずれや落下
・外壁のひび割れ
・雨どいの破損
・窓ガラスの損傷
・ブロック塀の傾き
外側の損傷は、二次災害につながることがあります。
倒壊や落下の危険がないかを優先します。
■③ 室内で確認する基本ポイント
室内は以下を順番に確認します。
・柱や梁のひび割れ
・ドアや窓の開閉異常
・床の傾き
・天井のはがれ
・水漏れ
「ドアが急に閉まらなくなった」は、構造変形のサインになることがあります。
■④ ライフラインの点検順序
復旧後はライフラインを慎重に確認します。
- ガス臭がないか
- ブレーカーを一つずつ戻す
- 水漏れ確認
- 下水の逆流確認
一気に電源を入れないことが大切です。
被災地では、通電火災のリスクも現実にあります。
■⑤ 点検リストはどこで入手できるか
初心者は、自己流より「公式リスト」を使います。
・自治体ホームページ
・国土交通省資料
・防災ハンドブック
・保険会社の案内資料
紙で印刷しておくと、停電時にも使えます。
■⑥ 被害認定と写真記録の重要性
損傷があれば、必ず写真を撮ります。
・全体写真
・損傷箇所の拡大
・日付が分かる形で保存
災害関連死の中には、住環境の悪化による体調悪化もあります。
復旧を急ぐためにも、記録は非常に重要です。
■⑦ 専門家へ相談するタイミング
以下に該当すれば、専門家相談を検討します。
・構造に関わるひび割れ
・基礎の大きな損傷
・家が傾いている
・床下浸水があった
自己判断で無理をしないことが、長期的な安全につながります。
■⑧ 今日からできる備え
・自治体の家屋点検リストを保存
・点検手順を家族で共有
・写真撮影用のバッテリーを準備
・ヘルメットや手袋を用意
・チェック項目を紙で保管
復旧後の行動を事前に決めておくと、判断が落ち着きます。
■まとめ|復旧後の家屋チェックは「安全確認→公式リスト→記録」が基本
復旧後は焦りや安心感から、自己判断で済ませてしまうことがあります。
しかし、安全確認を最優先し、公式の点検リストに沿って順番に確認することで、二次被害を防げます。
写真記録と専門家相談の基準を持つことで、安心して生活再建に進めます。
結論:
復旧後の家屋点検は、感覚ではなく“公式リストに沿った順序確認”が最も安全で確実。
防災士として被災地で見てきたのは、「大丈夫だと思った」が一番危険だという現実です。
順序と記録を持つことが、家族の命と暮らしを守ります。

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