【防災士が解説】新年度の新人は情報共有ツールをどう選ぶべきか|最初に外さない判断基準

新しく防災担当になった時、
「情報共有ツールは何を使えばいいのか」
「メール、電話、チャット、掲示板、共有フォルダ…結局どれが正解なのか」
「便利なツールを入れれば防災対応は強くなるのか」
と迷う人は少なくありません。

結論から言えば、新年度の新人が情報共有ツールを選ぶ時に最も大切なのは、“高機能なツールを入れること”ではなく、“誰に・何を・どの順番で・止まった時はどう代替するか”を先に決めることです。
内閣府の事業継続ガイドラインは、事業継続のために、情報共有のための体制整備、連絡先情報の保持、情報発信手段の確保が必要だと示しています。
また、消防庁の教材でも、災害対応では、情報の共有化を徹底し、多元的・多重的に情報ルートを確保することが重要とされています。 (bousai.go.jp) (fdma.go.jp)

防災士として率直に言えば、新人が情報共有ツール選びで一番失敗しやすいのは、
「便利そうだから」で決めること
です。
元消防職員として現場や被災地派遣、LO対応を経験して強く感じるのは、災害時に本当に役立つのは、
普段から使っていて、止まった時の代替も決まっているツール
です。
だから新人の情報共有ツール選びは、流行より、運用の筋道で決める方が現実的です。

■① 最初に決めるべきは「何を共有するのか」

情報共有ツールを選ぶ前に、まず整理したいのは
何を共有するのか
です。

防災の情報共有には、少なくとも次の4種類があります。

・安否確認
・被害状況
・指示命令
・記録や資料の共有

内閣府の事業継続ガイドラインが、情報共有体制と情報発信手段の確保を求めているのは、災害時に必要な情報が一種類ではないからです。 (bousai.go.jp)

防災士として言えば、
全部を一つのツールで回そうとしない
方がいいです。
たとえば、安否確認と重い資料共有では向いている手段が違います。
新人の最初の整理としては、まず
何を流すツールなのか
を分ける方が実務的です。

■② 次に決めるべきは「誰が使うのか」

同じツールでも、
使う相手で向き不向きが変わります。

たとえば、
・管理職や対策本部
・現場担当
・委託先や取引先
・全職員
では必要な情報も違います。

内閣府の事業継続ガイドラインは、事業継続では社内だけでなく、地域、調達先、政府・自治体などとの連携も視野に入れるべきだとしています。
つまり情報共有ツールも、
内部向け

外部連携向け
を分けて考える方が現実的です。 (bousai.go.jp)

防災士として率直に言えば、情報共有ツールで大事なのは
機能
より
対象者が普段から使えるか
です。
新人のうちは、対象者ごとに整理するだけでかなり選びやすくなります。

■③ 電話だけに頼らない方がいい

防災対応では、電話は重要です。
ただし、電話だけに頼るのは危険です。

消防庁の教材は、災害対応で情報ルートを多元的・多重的に確保することが重要だとしています。
つまり、一つの連絡手段が止まっても回るようにする必要があります。 (fdma.go.jp)

新人が最初に意識したいのは、
・電話
・メール
・チャット
・共有フォルダ
・紙の連絡先一覧
のように、複数手段を持つことです。

防災士として言えば、
主手段

代替手段
を最初から決めておく方が強いです。
元消防職員としても、災害時は混雑や停電で一つの手段だけでは詰まりやすいです。

■④ 新人にとって使いやすい基本構成は「3層」

新人が情報共有ツールを考える時は、次の3層に分けるとかなり整理しやすいです。

1. 即時連絡用

電話、チャット、安否確認システムなど
→ すぐ知らせるためのもの

2. 状況整理用

ホワイトボード、共有シート、記録様式など
→ 何が起きているかを整理するためのもの

3. 資料保管用

共有フォルダ、クラウド、紙マニュアルなど
→ 見返すためのもの

内閣府のガイドラインが、情報共有体制だけでなく、重要情報や情報システムの維持、バックアップ確保まで求めているのは、情報が流れるだけでは足りず、残して使える状態も必要だからです。 (bousai.go.jp)

防災士として言えば、新人のうちは
連絡

記録

保管
を分けて考える方が失敗しにくいです。

■⑤ 共有チャットは便利だが「ルール」がないと混乱しやすい

最近はチャットツールを使う職場も多いです。
チャットは、
・一斉連絡しやすい
・既読確認しやすい
・時系列で流れが見やすい
という強みがあります。

ただし、災害時は情報が一気に流れるので、
・誰が投稿するか
・何を書くか
・重要情報はどこへまとめるか
を決めないと混乱しやすいです。

消防庁の教材でも、情報は流れやすいシステムにしておく必要がある一方、推測や誇張を避け、共有化を徹底する必要があるとされています。 (fdma.go.jp)

防災士として率直に言えば、チャットは便利ですが、
自由に使う
より
運用ルールを決める
方が防災では大切です。

■⑥ 共有フォルダやクラウドは「どこに何があるか」が重要

資料共有ツールでは、
共有フォルダやクラウドを使うことが多いです。
ただし、フォルダが複雑だと災害時に探せません。

内閣府の事業継続ガイドラインは、重要な文書を含む情報はバックアップを確保し、同じ発生事象で同時に被災しない場所に保存する必要があるとしています。
また、代替設備・手段から平常運用へ戻す際の整合も重要としています。 (bousai.go.jp)

新人の最初の整え方としては、
・緊急連絡先
・マニュアル
・訓練記録
・備蓄一覧
・点検記録
だけでも、すぐ開ける場所へまとめるとかなり違います。

防災士として言えば、情報共有ツールは
保存していること
より
すぐ取り出せること
の方が大切です。

■⑦ 紙をゼロにしない方がいい

デジタル化は大事ですが、防災では
紙の代替
も残した方がいいです。

停電、通信断、端末故障が起きると、デジタルだけでは止まることがあります。
内閣府のガイドラインが、バックアップや代替手段の確保を求めているのも、そのためです。 (bousai.go.jp)

新人が最初に用意しておきたい紙は、
・緊急連絡網
・初動チェックリスト
・重要連絡先
・避難所や拠点配置図
くらいで十分です。

防災士として率直に言えば、情報共有ツール選びで強いのは、
完全デジタル
ではなく、
止まった時も回る形
です。
元消防職員としても、災害時はアナログの強さがかなりあります。

■⑧ 新人が最初に整えるならこの形で十分

新人の防災担当が最初に整える情報共有ツール構成なら、次の形でかなり実務的です。

・即時連絡
 電話+チャット

・資料共有
 共有フォルダまたはクラウド

・記録共有
 共有シートまたは定型様式

・代替手段
 紙の連絡網+紙チェックリスト

防災士として言えば、最初から完璧なシステムは不要です。
まずは
連絡、記録、保管、代替
の4つがそろえば十分前進です。

■⑨ まとめ

新年度の新人が情報共有ツールを選ぶ時に最も大切なのは、“高機能なツールを入れること”ではなく、“誰に・何を・どの順番で・止まった時はどう代替するか”を先に決めることです。
内閣府の事業継続ガイドラインは、非常時の事業継続には情報共有のための体制整備、連絡先情報の保持、情報発信手段の確保が必要だと示しています。
消防庁の教材でも、災害対応では情報の共有化を徹底し、多元的・多重的に情報ルートを確保することが重要とされています。
つまり、新人の情報共有ツール選びは、便利さより「誰に・何を・どの手段で・止まった時はどう代替するか」で決めるのが基本です。 (bousai.go.jp) (fdma.go.jp)

防災士として強く言えるのは、新人の情報共有ツール選びで一番大切なのは
流行
ではなく、
災害時に止まらない運用
だということです。
迷ったら、
・連絡
・記録
・保管
・代替
この4つを分けて整えるのが一番現実的です。

出典:内閣府「事業継続ガイドライン」

参考:消防庁「第6章 災害情報収集・伝達」

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