鳥取県と島根県で最大震度5強を観測した地震について、専門家は「日本海側にひずみが集中している」と警鐘を鳴らしています。
今回の地震は一過性の出来事ではなく、この地域が持つ地震リスクの構造を改めて示すものでした。
■① 日本海側に存在する「ひずみ集中帯」とは
京都大学防災研究所の専門家によると、
山陰地方の日本海側には、帯状に地震が起きやすい「ひずみ集中帯」が存在しています。
これは、
・プレートの沈み込みに伴う力が集まり
・地殻に歪みが蓄積しやすい
という特徴を持つエリアです。
この帯は、東西およそ200kmに及ぶとされ、今回の地震もその範囲内で発生しました。
■② 活断層が少なくても地震は起きる
重要なポイントは、
巨大な活断層がはっきり確認されていない地域でも、大きな地震が起きているという事実です。
この一帯では、
・短い断層が複数存在している可能性
・地下でひずみが分散・集中を繰り返している
と考えられています。
「活断層がないから安全」という考え方は、ここでは通用しません。
■③ 過去に起きた大地震が示すリスク
ひずみ集中帯では、過去にも大きな被害をもたらす地震が発生しています。
・1943年 鳥取地震(M7.2)
→ 1000人以上の死者
・2000年 鳥取県西部地震(M7.3)
いずれも、日本海側の内陸部で起きた強い地震です。
今回の震度5強は、この地震帯の活動が続いていることを示すサインとも言えます。
■④ 「空白域」こそ注意が必要
専門家が特に注意を促しているのが、
過去100年ほど地震が起きていない地域です。
地震が少ない=安全、ではありません。
むしろ、
・ひずみが長期間たまっている
・今後、別の場所で地震が起きる可能性
こうした「空白域」は、次の地震の候補になりやすいと考えられています。
■⑤ 今後も同規模以上の地震に注意
今回の地震は、
・震源が浅い(約10km)
・マグニチュード6クラス
という特徴があり、揺れが強くなりやすい条件が重なっていました。
今後も、
・同程度の地震
・場合によってはM6~7級
が発生する可能性は否定できません。
■⑥ 今すぐ確認したい日常の備え
この地域に限らず、以下の対策は必須です。
・家具の転倒防止(固定・配置見直し)
・寝る場所の安全確保
・ガラス飛散防止対策
・懐中電灯・スリッパを枕元に置く
「揺れに耐える家」だけでなく、
揺れた瞬間にケガをしない環境づくりが命を守ります。
■⑦ 日本海側地震は「想定外」ではない
日本海側の地震は、
「太平洋側ほど注目されにくい」
という現実があります。
しかし、専門家が繰り返し指摘している通り、
この地域には構造的な地震リスクが存在します。
・活断層が見えなくても
・しばらく地震がなくても
地震は起きる
この前提に立ち、
日常の延長として備えることこそが、
日本海側に住む私たちに求められる防災行動です。

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