【防災士が解説】春一番・春の嵐でベランダ&庭が危ない|飛散物対策とチェックリスト

春一番や春の嵐は、雨よりも「風」で事故が起きやすい災害です。特にベランダや庭は、普段は安全でも、強風の瞬間に“飛散物の発生源”になります。飛んだ物が窓を割ったり、近隣の車や人に当たったりすると、被害は一気に大きくなります。この記事では、春の強風で家の外回りが危険になる理由と、今日すぐできる飛散物対策をチェックリスト形式で整理します。


■① 春一番・春の嵐は「短時間で危険が跳ね上がる」

春の強風は、台風のように時間をかけて近づくとは限りません。気圧配置の変化で、急に風が強まることがあります。
・風向きが変わる
・突風が混じる
・一瞬で物が飛ぶ
この“急変”が、ベランダや庭の事故を増やします。


■② 一番のリスクは「飛散物=凶器化」

風で飛ぶ物は、軽いほど危険です。軽い物ほど遠くまで飛び、当たる相手も選べません。
・洗濯ばさみ、ハンガー
・植木鉢、受け皿
・物干し竿、突っ張り棒
・簡易テーブル、椅子
・段ボール、発泡スチロール
「落ちないように置いてある」だけでは、横風や巻き上げで飛びます。


■③ ベランダは“置きっぱなし”が事故の元になる

ベランダは収納場所になりやすい反面、風の通り道です。
・物干し周りに小物が溜まる
・植木鉢が縁に近い
・すのこや収納ケースが軽い
強風時は「片付ける場所」ではなく「何も置かない場所」に近づけるのが安全です。


■④ 庭・玄関周りは「見落としやすい飛散源」が多い

庭は広い分、危険物が散らばりやすいです。
・ジョウロ、ホース、バケツ
・園芸用の土袋、肥料袋
・脚立、工具
・自転車、三輪車、ボール
・ゴミ箱、資源ごみの袋
固定できない物は屋内へ。移動できない物は「倒れない固定」が基本です。


■⑤ 飛散物対策の基本は「しまう・縛る・倒す」

強風対策は、難しく考えない方が実行できます。
・しまう:屋内、物置、玄関内へ移動
・縛る:ロープや結束バンドで固定
・倒す:背の高い物は倒して風を受けにくくする
特に植木鉢は「床置き+壁際+まとめる」で安定します。


■⑥ 風だけじゃない「ガラス破損と雨の吹き込み」

飛散物が当たると、窓ガラスが割れることがあります。割れなくても、サッシの隙間から雨が吹き込むと室内被害になります。
・カーテンを閉める(破片飛散を抑える)
・窓際に物を置かない
・雨戸やシャッターがあるなら早めに閉める
・網戸は外れやすいので固定を確認
室内の一手間で、被害が小さくなります。


■⑦ 被災地経験で見た「風の被害は“加害者”にもなり得る」

被災地派遣では、強風の後に「自宅の物が飛んで、他人の家や車を壊した」という相談が少なくありませんでした。LOとして調整に入った際も、飛散物の出所が分からず、近隣トラブルに発展するケースが現実にありました。元消防職員としても、風で飛んだ物が人に当たり救急要請につながる場面を見てきました。春の強風対策は、自分を守るだけでなく、周囲を守る備えでもあります。


■⑧ 春の強風チェックリスト|前日〜当日にやること

以下を上から順に潰すだけで、飛散リスクは大きく下がります。

・ベランダの小物(洗濯ばさみ、ハンガー、ピンチ類)を屋内へ
・物干し竿を外す、または落下防止具を確認
・植木鉢を縁から離し、壁際に寄せてまとめる
・収納ケース、すのこ、軽い棚は屋内へ(出せないなら縛る)
・庭のジョウロ、ホース、バケツ、園芸用具を片付ける
・ゴミ箱や資源ごみは風が弱い時間帯まで出さない
・自転車は屋内か、倒れない固定(ロープで柱に縛る)
・窓際の物をどけ、カーテンを閉める
・雨戸・シャッターがあるなら早めに閉める
・外出前に「飛びそうな物がゼロか」を最後に確認


■まとめ|春の強風は「家の外回り」を先に片付けるだけで被害が減る

春一番や春の嵐は、短時間で風が強まり、ベランダや庭の物が飛散して事故や損害につながります。対策は難しくなく、「しまう・縛る・倒す」を徹底するだけで、被害は大きく減らせます。チェックリストを使って、風が強まる前に“飛ぶ物ゼロ”を目指しましょう。

結論:
春の強風対策は「飛ぶ物を外に残さない」だけで、事故も近隣トラブルも一気に減らせます。
防災士として、風の被害は“自宅が加害者側になる”こともあると実感しています。だからこそ、強風予報の日は外回りを淡々と整えて、安心してやり過ごす準備が最も効果的です。

出典:https://www.jma.go.jp/

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