【防災士が解説】海外旅行中に日本で地震発生…“情報孤立”を防ぐ備えとは

海外にいるとき、日本で大きな地震が起きたら——。

あなたは、その事実をすぐに知ることができますか?

実は「情報の孤立」は、海外渡航中に起こりやすい“見えない災害”です。

今回は、海外で日本の震度6強を知った事例をもとに、海外渡航中の防災情報の備えについて整理します。


■① 海外では日本の災害情報は自動では届かない

日本にいれば、緊急地震速報やテレビ速報が自然に目に入ります。

しかし海外では、

・現地テレビは日本の地震速報を流さない
・現地の緊急通知は日本の災害に反応しない
・周囲の人も知らない

つまり、日本の情報インフラ網の外に出ることになります。

中国・昆明の空港で突然スマホが警報音を発し、

「青森県八戸市で最大震度6強」

と表示された事例があります。

この通知は、あらかじめダウンロードしていた防災速報アプリによるもの。

周囲の日本人団体客は、誰も地震を知りませんでした。


■② 情報を持つ人が一人いるだけで状況は変わる

団体客に声をかけ、
スマホ画面を見せると皆驚いたそうです。

誰か一人がアプリを入れていただけで、
その場にいた日本人全員が情報を得られた。

これは非常に重要なポイントです。

災害時は、

「最初に知った人」

が情報ハブになります。

被災地派遣(LO)経験でも、
情報を持つ人がいる避難所は混乱が少ない傾向がありました。

情報は“物資”と同じくらい重要です。


■③ 海外では“情報の空白時間”が生まれる

特に注意したいのは乗り継ぎ時。

・入国手続き
・SIM未購入
・Wi-Fi未接続

この間、スマホは完全にオフライン。

この“空白時間”に日本で災害が起きると、
何も知らない状態になります。

海外データ通信の事前契約や、
空港到着直後のオンライン接続は、
情報孤立を防ぐ一つの方法です。

1日数百円〜1,000円程度の通信費は、
情報の保険とも言えます。


■④ 地震だけではない「帰国時リスク」

海外渡航中に影響を受けるのは地震だけではありません。

例えば:

・帰国予定空港の集中豪雨
・台風接近
・大雪
・空港閉鎖

現地テレビでは日本の詳細な気象情報は流れません。

防災速報アプリは、

・地震
・津波
・豪雨
・台風
・避難情報

を通知してくれます。

これは海外にいるときほど価値が高い。


■⑤ 情報は「能動的に取りにいく」時代

今は、

・アプリ
・データ通信
・リアルタイム通知

があれば、海外でも即座に知ることができます。

ただし、何も準備しなければ届きません。

元消防職員として強く感じるのは、

「情報が早い人は冷静」

という事実。

冷静さは安全につながります。


■⑥ 今日できる最小行動

・防災速報アプリを1つ入れておく
・海外渡航前に通信手段を確保する
・通知設定を確認する

特別な準備ではありません。

しかし、それが“情報孤立”を防ぎます。


■⑦ まとめ|海外でも日本の一員である

海外に出ることは、
日本の情報網の外に出ることでもあります。

しかし、

「知る準備」

さえしておけば孤立しません。

情報は命を守る力になります。

海外旅行中も、
判断を軽くする知識を。

それが静かな備えです。


【参考リンク】

・Yahoo!防災速報 公式サイト
https://emg.yahoo.co.jp/

・気象庁|緊急地震速報について
https://www.jma.go.jp/

・外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/

・総務省消防庁|防災資料室
https://www.fdma.go.jp/

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