災害時は避難生活やストレスにより、ついアルコールに頼りたくなる場面があります。しかし、アルコール使用障害(AUD)は心身や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性があり、日常時以上に注意が必要です。ここでは、防災士の視点から、災害時にも気を付けたいAUDの特徴や対策を解説します。
■①AUDとは何か
AUDは「アルコール使用障害」の略称で、飲酒を自分でコントロールできなくなり、健康や生活に悪影響を与える疾患です。災害時の避難生活やストレスフルな状況では、普段より飲酒量が増えることがあり、リスクが高まります。
■②主な特徴
AUDには以下の特徴があります。
- 強い飲酒欲求(渇望)
- 耐性形成(同じ量で酔いにくくなる)
- 離脱症状(震え、不安、睡眠障害)
災害時にこれらの症状が出ると、避難判断や安全行動に支障をきたす可能性があります。
■③アルコール依存症との違い
従来の「アルコール依存症」はAUDの重症例を指します。AUDは軽度から重度まで幅広く、DSM-5基準に基づく包括的な診断名です。災害時には、軽度の段階でも健康被害や事故リスクが無視できません。
■④災害時の注意点
避難所や車中避難、長期避難生活では、アルコールの摂取が体調悪化や判断ミスに直結します。特に高温や低温、食料・水不足などの環境下では、飲酒による脱水や低体温症リスクも増加します。
■⑤支援者ができること
避難所のスタッフや家族は、飲酒による体調不良やトラブルを防ぐために、以下の配慮が有効です。
- 飲料提供時にアルコール飲料を控える
- 体調不良の人には水分補給を優先
- 長期避難では飲酒習慣の影響を把握して支援
■⑥自己管理の工夫
避難者自身も、自分の飲酒パターンを意識することが大切です。
- 飲酒量を記録する
- 水やノンアルコール飲料を準備する
- ストレス解消にアルコール以外の方法を用意する
■⑦防災士としての現場経験
過去の避難所運営では、飲酒による健康トラブルや小競り合いが起きたケースもありました。防災士として感じたのは、「避難生活での飲酒リスクは、軽く見積もると重大な事故につながる」ということです。
■⑧まとめ|災害時も心身を守る飲酒管理
災害時は避難生活や心理的ストレスが増え、普段よりアルコール使用に依存しやすくなります。AUDの特徴やリスクを理解し、適切な管理を行うことで、避難生活中も安全に過ごせます。
結論:
災害時の安全行動や健康維持のためには、アルコール使用の自己管理が不可欠です。
防災士としての現場体験からも、避難所や長期避難生活では飲酒の影響が思わぬ事故につながることがあります。水分補給や休息、ストレス対策と組み合わせて、健康を守る工夫が重要です。

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