【防災士が解説】災害時に家族で共有できる音楽の選び方

災害時、音楽は個人の心を支えるだけでなく、家族の空気を和らげる役割も果たします。被災地では、家族で同じ空間にいる時間が長くなるほど、気持ちのすれ違いが起きやすくなっていました。この記事では、被災地経験を踏まえながら、災害時に家族で共有しやすい音楽の選び方を整理します。


■① 家族全員に「強すぎない」音楽を選ぶ

家族で共有する音楽は、誰か一人の好みに強く寄りすぎないことが大切です。被災地では、特定のジャンルや主張の強い曲が、別の家族にとって負担になる場面がありました。穏やかで中立的な音が、共有には向いています。


■② 年齢差を意識した選び方が必要

家族には、子どもから高齢者まで、年齢差があります。被災地では、世代によって心地よい音が大きく異なることを実感しました。誰か一人に合わせるのではなく、「誰にとっても邪魔にならない音」を基準にすると、トラブルが起きにくくなります。


■③ 歌詞より「雰囲気」を重視する

家族で共有する場面では、歌詞の内容が誤解や感情の衝突を生むこともあります。被災地では、歌詞のない音楽や、意味を深く考えなくていい音が選ばれていました。雰囲気を整える目的で使う方が、空間は穏やかになります。


■④ 音量は会話を妨げないレベルに

家族で過ごす時間では、会話や声かけが重要です。音楽がそれを妨げてしまうと、逆効果になります。被災地では、「音楽が流れているけど普通に話せる」程度の音量が最も使いやすいと感じました。


■⑤ 「ずっと流さない」ことがポイント

共有する音楽は、流し続ける必要はありません。被災地では、短時間だけ流し、また無音に戻す使い方が多く見られました。音楽は空気を整えるきっかけとして使う方が、疲れにくくなります。


■⑥ 家族で「合意」を取っておくと楽になる

事前に、「こんなときは音楽を流す」「嫌なときは止める」と決めておくと、判断が楽になります。被災地では、こうした小さなルールが、家族間のストレスを減らしていました。


■⑦ 音楽が沈黙を埋めてくれる場面もある

災害時、何を話していいかわからず、重い沈黙が続くことがあります。被災地では、静かな音楽が流れることで、その沈黙が苦しくなくなる場面がありました。無理に会話をしなくていい空気をつくる役割もあります。


■⑧ 家族をつなぐ「背景」としての音楽

災害時の音楽は、盛り上げるためのものではありません。同じ空間で、同じ時間を安心して過ごすための背景です。被災地で感じたのは、「何もしない時間を家族で共有できること」が、心を守る力になるということでした。

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