【防災士が解説】災害時のトイレ問題 最低30日使えない想定もある現実と今できる備え

防災

災害が発生したとき、真っ先に困る生活インフラのひとつが「トイレ」です。
能登半島地震の被災地でも、トイレが完全に復旧するまで数週間から数か月かかり、深刻な問題となりました。

水や食料と同じように、トイレの備えは命と健康を守る防災対策です。


■① 災害時、水洗トイレは使えなくなる

私たちが普段使っている水洗トイレは、

・給水
・排水

この両方が正常に機能して、はじめて使えます。

地震によって断水や下水管の破損が起きると、
水が出ても流せない、流れても詰まるという状態になります。

大地震が発生した場合、
最低30日間は水洗トイレが使えないと想定されている地域もあります。

「トイレだけは何とかなるだろう」
この考えは、災害時には通用しません。


■② 携帯トイレは何回分必要?

ここで重要なポイントです。

携帯トイレは、
1人あたり約30回分の備蓄が推奨されています。

目安は、
・1日に使うトイレの回数 × 7日分

例えば、
1日4回トイレを使う人 → 28回分

回数には個人差があるため、
自分や家族の生活リズムに合わせて調整することが大切です。


■③ 便器が壊れた時に役立つ「簡易トイレ」

地震の揺れで、
・便器が割れる
・トイレに入れない

こうした状況も十分に起こり得ます。

その場をしのぐために覚えておきたいのが、
段ボールで作る簡易トイレです。


■④ 段ボール簡易トイレの作り方

〈用意するもの〉
・段ボール箱
・ガムテープ

〈作り方〉

1.段ボール箱を広げる
2.持ち手や弱い部分をガムテープで補強
3.上下の部分を内側に折り込み、くるくる巻いて強度を出す
4.2~3枚の段ボールを重ねて、二重・三重構造にする
5.一番外側の上部を折り込み、便座の形を作る

便座の内側の目安は、
・横:約20cm(大人のこぶし2つ分)
・縦:約30cm(こぶし3つ分)

このサイズが安定しやすく使いやすいとされています。


■⑤ 使うときの衛生対策

使用時は、
・ビニール袋を2重にする
・中に凝固剤を入れる

これで衛生的に使えます。

凝固剤がない場合でも、
・新聞紙
・ペットシーツ

で代用が可能です。


■⑥ トイレ対策は「我慢しない防災」

災害時でも、
排泄は我慢できません

我慢すると、
・脱水
・膀胱炎
・エコノミークラス症候群

など、命に関わる健康被害につながります。

水や食料と同じレベルで、
トイレの備えは最優先事項です。


■まとめ:トイレ備蓄は今日から見直せる

・携帯トイレは1人30回分が目安
・段ボール簡易トイレの作り方を知っておく
・凝固剤がなくても代用品を知っておく

これだけでも、災害時の不安は大きく減ります。

「いざという時に困らない」ために、
トイレの備えも今日から防災リストに加えておきましょう。

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