【防災士が解説】簡易トイレは「簡単に使える」が最優先|子ども・高齢者がいる家庭の選び方

災害時のトイレは、物資より先に“使い方”でつまずきます。非常時は断水だけでなく、停電で暗い中で作業することも多く、普段なら簡単な手順でも急に難しく感じます。
被災地派遣(LO)で現場に入ったときも、トイレの手順が複雑なほど利用が減り、我慢や不衛生につながるケースを見ました。だからこそ、簡易トイレは「高機能」より「家族全員が迷わず使える」ことを最優先に選ぶのが現実的です。


■① 非常時は“暗い・急ぐ・焦る”|簡単さがそのまま安全になる

停電時は照明がなく、手元が見えにくい状態で簡易トイレを使う場面が想定されます。
この状況で手順が多いと、こぼす・汚す・結べない・片付けられないが起こりやすくなります。
簡単に使えるものを選ぶことは、衛生の維持とストレス軽減に直結します。


■② 重要なのは“家族基準”|自分ができても家族ができないと詰む

簡易トイレは、自分が理解していても家族が扱えなければ意味がありません。
特に、お子さまや高齢者がいる家庭では「誰でも同じように使えるか」が最重要になります。
家族全員が無理なく使えるタイプを前提に選ぶことで、災害時の判断が軽くなります。


■③ 子どもがいる家庭の落とし穴|失敗しやすいのは“処理工程”

子どもは、手順の途中で止まったり、袋をうまく開けられなかったりします。
凝固剤を後から入れるタイプは、こぼす・入れ忘れる・手が汚れるリスクが上がりやすいです。
だからこそ、手間がかからず後処理が簡単なタイプを選ぶ方が、家庭全体の衛生を守れます。


■④ 高齢者がいる家庭の落とし穴|“複雑さ”が転倒・失禁につながる

高齢者は、暗い中で細かい作業が難しくなりやすく、手順が複雑だと間に合わないことがあります。
結果として、焦りや転倒、失禁のストレスにつながります。
「簡単に使える」は尊厳を守る備えでもあります。


■⑤ おすすめは“直感的に使えるタイプ”|シート内蔵は強い

使い方が複雑なものや後処理が手間になるタイプは避けるのが基本です。
例えば、凝固剤があらかじめセットされたシートタイプは、誰でも直感的に使いやすく安心です。
防災士として現場で見た“実際に多かった失敗”は、手順が多いタイプほど「途中で面倒になって我慢する」ことでした。だからこそ、家庭では直感的なタイプを優先する方が失敗しにくいです。


■⑥ 後処理がラク=継続できる|結びやすさ・密封のしやすさを見る

簡易トイレは1回だけでは終わらず、何度も繰り返し使います。
結びにくい袋、密封しにくい仕組みは、回数を重ねるほどストレスが増え、衛生状態も崩れやすくなります。
後処理が簡単なタイプは、家族の負担を確実に減らします。


■⑦ “練習”が最強の備え|家族で一度やるだけで変わる

事前に家族で使い方を練習しておくと、緊急時にスムーズに使えます。
これは他の防災グッズと同じで、備蓄するだけでは不十分です。
被災地派遣(LO)でも、手順を理解している家庭ほど、トイレ問題で生活が崩れにくい印象がありました。練習は、最もコスパの高い対策です。


■⑧ 今日できる最小行動|「暗い想定」で手順チェック

やることは難しくありません。
夜に電気を消した状態で、家族と一緒に「どの手順が迷うか」を確認します。
・袋は開けやすいか
・凝固剤は入れ忘れないか
・結べるか、密封できるか
この確認だけで、買い替えるべきポイントがはっきりします。


■まとめ|簡易トイレは“家族全員が簡単に使える”を最優先にする

非常時は暗く、焦り、手元が不自由になります。
だからこそ簡易トイレは、手間がかからず後処理が簡単なタイプを選ぶことが重要です。
特に子どもや高齢者がいる家庭では、複雑なものを避け、直感的に使えるタイプを選び、事前に家族で練習しておくことで、災害時の不安と衛生リスクを大きく減らせます。

結論:
簡易トイレは「暗い非常時でも家族全員が迷わず使える」簡単なタイプを選び、事前に一度練習しておくのが最適です。
防災士として被災地派遣(LO)で現場を見てきた立場から言うと、トイレの備えは“持っているか”より“使えるか”で差が出ます。家族基準で簡単なものを選び、練習で手順を体に入れておくことが、生活の崩れを防ぐ最短ルートです。

出典:川崎市上下水道局「備蓄しよう、携帯トイレ」https://www.city.kawasaki.jp/800/page/0000122885.html

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