【防災士が解説】花粉シーズンと“健康防災”|体調管理は災害時の生存力を左右する

2026年2月16日時点で、東京都の観測地点においてスギ花粉の飛散が確認されました。いよいよ本格的な花粉シーズンの到来です。
花粉症は「季節の不快症状」と思われがちですが、鼻づまりや睡眠不足、集中力低下は、実は災害時の判断力や行動力にも直結します。今回は花粉症対策を“健康防災”の視点から整理します。


■① 花粉飛散開始|早期対応が症状を左右する

報道によると、今後の気温上昇に伴い、九州から関東にかけてスギ花粉の飛散量が増加する見込みです。
スギ花粉症は、症状が強く出る前に治療を開始する「初期療法」が有効とされています。早めに対処することで、症状を軽く・短く抑えられる可能性があります。


■② 花粉症は“生活の質”を下げる|防災目線での影響

花粉症の主な症状は以下です。

・鼻水
・鼻づまり
・目のかゆみ
・倦怠感

これらは睡眠の質を低下させ、判断力や集中力を鈍らせます。
災害時に必要なのは「正確な情報判断」と「素早い行動」です。体調不良はその両方を弱めます。
つまり花粉症対策は、平時の“防災基盤強化”でもあります。


■③ 治療の基本と注意点|自己判断は慎重に

一般的な治療法は次の通りです。

・鼻噴霧ステロイド薬
・抗ヒスタミン薬(内服)
・点眼薬

重症例では「オマリズマブ」という注射薬が保険適用となる場合もあります。

一方で、市販の血管収縮剤入り鼻スプレーの連用は、薬剤性鼻炎を引き起こす可能性があります。また、「一回で効く」とされるステロイド注射は副作用の問題から推奨されていません。

症状が強い場合や治療選択に迷う場合は、必ず医師や専門医に相談してください。自己判断での長期使用や強い治療は避けることが重要です。


■④ 生活上の予防策|曝露量を減らすことが基本

生活面でできる対策も効果的です。

・マスクの着用(花粉対策用が望ましい)
・花粉対策メガネ
・表面がつるつるした上着の着用
・上着は室内に持ち込まず玄関へ
・掃除機で室内花粉を減らす

最近の研究では、花粉症未発症の方も、花粉曝露量を減らすことで発症リスクを下げられる可能性が示されています。
「まだ花粉症ではない」人も対策する価値があります。


■⑤ 被災地で感じた“体調不良の連鎖”

被災地派遣で避難所対応にあたった際、体調を崩した住民の方は情報把握や判断が遅れがちでした。
粉じんや寒暖差、睡眠不足に加え、花粉症症状が重なると体力も精神力も削られます。

元消防職員として現場に立った経験から言えるのは、「体調管理は災害対応力そのもの」ということです。
平時の体調不良は、非常時のリスクになります。


■⑥ 健康防災という考え方

防災は水や食料だけではありません。

・常備薬の確保
・持病の管理
・体調の安定

これらもすべて“耐災害力”の一部です。
花粉症対策は、春の健康防災対策でもあります。


■⑦ 10%の一次情報|我慢しない判断が被害を減らす

私は被災地派遣・LO・元消防職員・防災士として、行政と住民の間に立つ経験をしてきました。
そこで感じたのは、「我慢して悪化させる人ほど回復に時間がかかる」という事実です。

花粉症も同じです。
症状が出てから我慢するのではなく、出る前に整える。
これは災害時の行動原則とも一致します。


■⑧ 今日できる最小行動

・症状が出やすい方は早めに受診または市販薬開始
・マスク・メガネの準備
・帰宅時の衣類管理習慣化
・避難バッグ内の常備薬確認

大きなことより、小さな先回りが家族を守ります。


■まとめ|花粉対策は“春の防災訓練”

2026年2月16日時点で東京都でスギ花粉の飛散が確認されました。
花粉症は生活の質を下げるだけでなく、非常時の判断力にも影響します。

結論:
体調を整えることは、災害時の判断力を守る最も基本的な防災対策です。

出典:日テレNEWS NNN「東京都でスギ花粉飛散確認」(2026年2月16日)

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