花見弁当は楽しい反面、屋外で長時間過ごすため「食中毒」「低血糖」「脱水」「冷え」で体調を崩しやすい場面があります。そこでおすすめなのが、非常食(備蓄食)を“花見で使って補充する”ローリングストック発想です。非常食は「長期保存」だけでなく、外出時に強い設計のものが多い。ここでは、花見弁当として成立する非常食活用と、保存性の高いおにぎりの作り方、栄養バランスの整え方をまとめます。
■① 花見弁当は「食の防災訓練」になる
花見は、屋外・長時間・混雑・トイレ制約がそろいます。これは災害時の初動と似ています。
・食べるタイミングがずれる
・水分が足りなくなる
・甘い物だけで済ませて疲れる
・寒暖差で体調が崩れる
弁当を「楽しみ+体調維持」として組むと、花見の満足度も安全も上がります。
■② 非常食を花見弁当に使うメリット
非常食を花見に持つメリットはシンプルです。
・常温で持ち運びやすい
・崩れにくく、時間が経っても味が落ちにくい
・個包装で衛生的
・不足しやすい栄養(たんぱく質・塩分)を補いやすい
花見で使った分だけ買い足せば、備蓄の回転が自然に回ります。
■③ 花見で相性がいい「非常食カテゴリ」
花見弁当に向くのは、普段の食事に近いものです。
・アルファ米/レトルトご飯(おにぎり化しやすい)
・缶詰(さば、ツナ、焼き鳥、豆)
・プロテインバー/栄養補助食品
・ナッツ/ドライフルーツ
・塩分補給(梅干し、塩飴)
飲み物は、甘い飲料だけでなく「水+お茶」を基本にすると体が楽です。
■④ 保存性おにぎりレシピ|崩れにくく痛みにくい作り方
花見のおにぎりは「具の水分」と「触り方」で痛みやすさが変わります。
基本ルールは次の通りです。
・握る前に手洗い+手袋(またはラップ)で“直接触らない”
・具は水分が少ないもの(梅干し、昆布、鮭フレーク、ツナ+少量マヨ)
・塩は控えすぎない(汗をかく日は適度に)
・作ったら早めに冷ます(熱いまま詰めない)
・持ち歩きは保冷剤+保冷バッグ
非常食を活用するなら、アルファ米を戻しておにぎりにする方法もあります。戻し水は衛生面から「飲料水」を使うのが安心です。
■⑤ 栄養バランスは「主食+たんぱく質+塩分+果物」で完成
花見弁当は、糖質だけになりがちです。体力を保つなら4点セットが強いです。
・主食:おにぎり/ご飯系
・たんぱく質:缶詰(さば・ツナ)/サラダチキン/ゆで卵
・塩分:梅干し/味噌汁代わりのスープ(可能なら)
・果物:バナナ/みかん/ドライフルーツ
「軽いけど持つ」弁当は、結果的に撤収や帰宅も楽になります。
■⑥ 花見の衛生対策は「手指」と「水分管理」
屋外は手が汚れやすく、食中毒リスクが上がります。
・食べる前に手指清拭(ウェットティッシュ)
・共有トングや箸を決める(直箸を避ける)
・水分は少量ずつこまめに
花粉症の時期は鼻や目を触りやすいので、食前の手指ケアが特に効きます。
■⑦ 防災士として見た“実際に多かった失敗”
外出先で多い失敗は、次の3つです。
・甘い物だけで済ませて、後半に一気に疲れる
・水分不足で頭痛やだるさが出る
・手指が汚れたまま食べて胃腸を崩す
非常食は「保つ食べ方」が前提のものが多いので、花見で使うと失敗が減ります。
■⑧ 被災地経験からの実感「食は体力だけでなく判断力を守る」
被災地派遣で強く感じたのは、食べられていない人ほど判断が遅れ、気力が落ちることでした。LOとして現場に入ったときも、食事が整っている人は表情が安定し、周囲への声かけや片付けも淡々とできました。花見は平時ですが、長時間の屋外では同じことが起きます。非常食を花見弁当に組み込むのは、備蓄の回転だけでなく「自分の判断力を守る」実用的な工夫です。
■まとめ|非常食は花見で使うと備蓄が回り、体調も守れる
花見弁当は、非常食を賢く使うと「持ち運び」「衛生」「栄養」の面で強くなります。保存性の高いおにぎりは、具の水分を減らし、手で触らず、冷まして持つ。栄養は「主食+たんぱく質+塩分+果物」で整える。花見で使ったら補充するだけで、無理なくローリングストックが回ります。
結論:
花見弁当は非常食を混ぜるだけで“備蓄が回り、体調と判断力が守れる”現実的な防災になります。
防災士として、備えは特別なことより「普段の行事で回る仕組み」が一番強いと感じます。花見で使って補充する。それだけで、いざという時の食の不安が確実に減ります。
出典:https://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/food/

コメント