【防災士が解説】花見植樹イベントの安全管理|土手・斜面崩落を防ぐ装備と行動ガイドライン

花見と合わせて行われる植樹イベントは、地域にとって意義のある活動です。しかし、土手や斜面での作業は、転倒・滑落・崩落といったリスクを伴います。特に春先は、地面が緩みやすく、雨後は想像以上に滑ります。ここでは、植樹イベントを安全に実施するための装備と行動ガイドラインを整理します。


■① 土手・斜面は「見た目より不安定」

斜面は、乾いて見えても内部が緩んでいることがあります。
・前日の雨で地盤が弱っている
・踏み固められていない場所がある
・根が浅い若木周辺は崩れやすい
「立てる」と「安全」は違います。


■② 崩落・滑落が起きやすい条件

次の条件が重なると危険度が上がります。
・傾斜が急(目安30度以上)
・足場が砂質・ぬかるみ
・大人数が一方向に集中
・重機や車両が近い
小さな崩れでも、下に人がいれば重大事故になります。


■③ 最低限必要な装備

植樹イベントでは、次の装備が安全度を上げます。
・滑りにくい靴(トレッキングシューズ等)
・軍手より滑り止め付き手袋
・ヘルメット(急斜面では推奨)
・動きやすい長袖・長ズボン
・反射材(車両が近い場合)
「普段着+スニーカー」は転倒リスクが高まります。


■④ 立ち位置ルールを決める

安全は“立ち位置”で決まります。
・斜面の真下に立たない
・作業者の足元より下側に人を置かない
・一列に並ばず分散する
・足場確認をしてから作業開始
これだけで、巻き込まれ事故は大きく減ります。


■⑤ 雨天・強風時は中止判断を

植樹イベントは延期可能な行事です。
・前日雨で地面が緩い
・当日強風で木が揺れる
・足元が滑る
中止は失敗ではなく、安全管理の成功です。


■⑥ 防災士として見た斜面事故の特徴

元消防職員として斜面事故対応に関わった経験では、「ちょっと滑った」が重大外傷につながるケースを見てきました。被災地派遣でも、雨後の斜面での転倒や小規模崩落が想像以上に多いと感じました。LOとして現場調整に入った際も、立ち位置が整理されている現場は混乱が少なく、安全でした。


■⑦ 子ども参加イベントの追加配慮

子どもが参加する場合は、
・必ず大人が近くに付く
・斜面の縁に近づけない
・走らせない
楽しさが先行すると、事故の芽が見えにくくなります。


■⑧ 事前説明5分で事故率は下がる

イベント開始前に、
・立ち位置ルール
・滑落防止
・中止基準
を共有するだけで安全度は上がります。説明は長くなくて構いません。


■まとめ|植樹イベントは「立ち位置」と「装備」で守れる

花見植樹イベントは地域にとって価値ある行事ですが、土手や斜面では滑落・崩落リスクがあります。滑りにくい靴と手袋、適切な立ち位置、雨天時の中止判断。この3点を守るだけで事故は大きく減ります。

結論:
斜面は“立てるから安全”ではない。装備と立ち位置の管理が命を守ります。
防災士として、事故は技術より“事前共有”で防げると実感しています。安全説明の5分が、イベント全体を守ります。

出典:https://www.mlit.go.jp/river/bousai/

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