避難所に入って最初は気にならなくても、夜になると「こんなにうるさかったのか」と感じる人は少なくありません。被災地で避難所の夜を何度も経験・支援してきた中で、この感覚にははっきりした理由があると感じています。
■① 音が止まらない環境に身を置くから
避難所では、人の出入りが絶えません。咳、話し声、いびき、足音、物音が重なり、完全に音が途切れる時間はほとんどありません。被災地でも「昼は気にならないのに、夜は全部の音が大きく聞こえる」という声が多く聞かれました。
■② 夜は感覚が音に集中しやすい
横になり、目を閉じると、視覚情報が減ります。その分、聴覚が敏感になり、普段なら流せる音まで意識に入ってきます。被災地の避難所でも、昼間は平気だった人が、夜になると音に耐えられなくなるケースが目立ちました。
■③ 静かな自宅とのギャップが大きい
多くの人は、普段は自宅の静かな環境で眠っています。そのため、避難所の環境音とのギャップが強いストレスになります。被災地では「家なら絶対に眠れるのに」という言葉を何度も耳にしました。
■④ 不安が音を強調して感じさせる
災害後は、不安や緊張が続いています。この状態では、脳が周囲の刺激に過敏になります。避難所の物音一つひとつが「何か起きたのでは」と感じられ、結果として音がうるさく感じられます。
■⑤ 自分で止められない音だからストレスになる
避難所の音は、自分でコントロールできません。注意することも難しく、我慢するしかない状況が続きます。被災地では、この「どうにもならなさ」が音ストレスを大きくしていました。
■⑥ 眠れないことが音をさらに気にさせる
眠れない状態が続くと、音に対する許容度が下がります。小さな音でも気になり、さらに眠れなくなるという悪循環に陥ります。被災地でも、数日後から「音が耐えられない」と訴える人が増えていきました。
■⑦ 音を減らす工夫が現実的な対策になる
避難所全体を静かにすることはできません。だからこそ、自分の周囲だけでも音を減らす工夫が必要です。耳栓は、避難所がうるさく感じる原因に直接対応できる現実的な防災対策です。被災地経験から言えるのは、音を我慢しない選択が、夜の回復を支えるということです。

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