【防災士が解説】避難所×子どもの好き嫌い④|“栄養よりまず安心”という視点が命を守る

避難所では、大人よりも子どもの方が
食事ストレスを強く受けやすい という現実があります。

「好き嫌いが多いから…」
「この子はわがままで…」
と保護者が悩む場面を何度も見てきましたが、
それは“性格”ではなく 環境ストレスの反応 です。

今回は、食べられない子を責めず、安心して食べられる環境を整えるための“本質的な備え”について解説します。


■① 避難所では「味の変化に敏感」になる

災害時は、
✔ 環境の変化
✔ 睡眠不足
✔ 大人の緊張
✔ 騒音
などのストレスで、味覚が変化します。

そのため普段食べられるものでも
「味が濃い」「においが苦手」「固くて嫌」
と感じてしまうことが多い。

まずはこの“感覚変化”を理解することがスタートです。


■② 美味しく食べる=心が落ち着く

災害時の子どもは、
お腹を満たすことより “安心感” の方が重要 です。

安心できる味は、心を安定させ、
眠りやすさやストレス耐性にもつながります。

おすすめ:

  • ふりかけ4〜5種類
  • 子ども用カップスープ
  • レトルトカレー甘口
  • 小袋のおやつ
  • 甘めのパン
  • ヨーグルト風味のおやつ

「食べられるものがある」
それだけで避難生活の負担が大幅に減ります。


■③ 小分け&個包装は避難所と相性がいい

避難所では、
● 大量に広げられない
● 保存が難しい
● 周囲に気を使う
などの理由で、個包装の食品が圧倒的に便利。

特に子ども向けには:

  • 小袋ビスケット
  • 一口ゼリー
  • 小分けドライフルーツ
  • ミニようかん
  • バータイプのお菓子

が非常に使いやすい。

これらは栄養・エネルギー補給に加え、
「自分で食べられる」=自信にもつながる のがポイント。


■④ 温かい食事は“別次元”の安心感

子どもは温かい食事が大好きです。

被災地では、
カセットコンロで温めたスープを飲んだだけで、
泣いていた子どもが落ち着く場面を何度も見ました。

準備しておくと安心:

  • カセットコンロ
  • ガス缶4〜6本
  • レトルトスープ
  • レトルトおかゆ
  • カップスープ

“温かさ”は防災では武器です。


■⑤ 親が焦らないことが最重要

避難所で食べない子どもを見て、
親が焦って強く言ってしまう場面があります。

しかし、これは逆効果。

子どもは
「ママが怒ってる…」
「食べなきゃ…」
とさらに萎縮し、ますます食べられなくなります。

親の声かけはこれだけでいい:

  • 「あとで食べられるもの探そうね」
  • 「無理しなくていいよ」
  • 「少しずつで大丈夫だよ」

この“ゆるさ”が子どもの心を守ります。


■⑥ 実際の被災地で感じたこと(防災士として断言)

私はこれまで
・東日本大震災
・熊本地震
・九州北部豪雨
・能登半島地震
などの現場に行き、避難所支援をしてきました。

その中で強く感じたのは
「子どもの好きな味がある家庭は本当に強い」
という事実です。

好きなものを食べられると:

✔ 表情が和らぐ
✔ よく眠れる
✔ 体調を崩しにくい
✔ 保護者の不安も減る

これは“贅沢”ではなく、
命と心を守るための備え です。


■まとめ|子どもの好き嫌いは「災害弱者」を守るヒントになる

結論:

避難所では、好き嫌いは「命を守るサイン」。 食べられるものを確保することが、最優先の防災。」

災害時、子どもは環境の変化にとても敏感です。
好きな味・食べ慣れた食事がある家庭ほど、避難生活で強く生きられます。

防災士として、そして現場を見てきた者として、
ぜひ“子どもの好きな味セット”を1週間分、今日から準備してください。

それが、子どもを守る最強の備えです。

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