災害時の避難や避難所生活では、
下着の快適性・清潔さ・乾きやすさが、体調・メンタル・行動力に直結します。
「着替えは後回し」「下着は何でもいい」
──そう思われがちですが、実際の避難現場では下着の質と枚数が生活の質を左右します。
ここでは、防災の視点から「避難時に選ぶべき下着のポイント」を整理します。
■① なぜ避難時に下着が重要なのか
避難生活では以下が重なります。
・着替えられない
・洗濯できない
・汗をかく/濡れる
・気温差が大きい
・衛生環境が不十分
この状態で不適切な下着を着続けると、
・かぶれ、湿疹、かゆみ
・冷え、低体温
・感染症リスク
・強いストレス
につながります。
下着は最も肌に近い防災装備です。
■② 避難用下着の最重要ポイント
● 速乾性
最優先事項です。
・汗をかいてもすぐ乾く
・濡れても体温を奪いにくい
→ 化繊(ポリエステル等)が基本。
● 吸湿性と通気性
湿気がこもるとトラブルの原因になります。
・蒸れにくい
・空気が通る
→ メッシュ構造や通気設計が有効。
● 肌トラブルを起こしにくい
長時間着用が前提です。
・縫い目が少ない
・タグが肌に当たらない
・締め付けすぎない
→ シンプル構造がベスト。
■③ 素材別の向き・不向き
| 素材 | 特徴 | 避難向き |
|---|---|---|
| ポリエステル | 速乾・軽量 | ◎ |
| ナイロン | 丈夫・速乾 | ◎ |
| メリノウール | 防臭・保温 | ◎(冬) |
| 綿(コットン) | 肌触り良いが乾かない | △ |
| シルク | 肌に優しいが弱い | △ |
※綿100%は「濡れると乾かない」ため、
避難用としては非推奨です。
■④ 季節別の選び方
■ 夏の避難
・薄手
・速乾
・通気性重視
→ スポーツ用インナーが最適。
■ 冬の避難
・保温+速乾
・重ね着前提
→
インナー:速乾
その上:保温(ウール系)
の組み合わせが有効。
■⑤ 男女別・配慮ポイント
● 男性
・締め付けが少ない
・蒸れにくい構造
・ボクサー型が安定
● 女性
・締め付けすぎないブラ
・ワイヤーなし
・長時間着用でも痛くならない設計
※生理用品と併用する前提で考える。
● 高齢者
・着脱しやすい
・ゴムがきつすぎない
・肌刺激が少ない
■⑥ 下着の備蓄枚数目安
避難生活を想定すると、
・1人あたり:
下着 3〜5枚
(最悪洗えない前提)
・家族分+サイズ違いも考慮
速乾下着であれば、
洗って夜干して翌日使えるため、
実質的な運用枚数が増えます。
■⑦ 避難所での衛生管理の工夫
・濡れタオルで体を拭く
・下着だけでも交換
・ビニール袋で使用済み下着を密封
・除菌シート併用
下着を替えるだけで、
気力と清潔感が大きく回復します。
■まとめ|下着は「命を守る装備」
避難時の下着選びは、
✔ 速乾性
✔ 蒸れにくさ
✔ 長時間快適
✔ 季節対応
がすべてです。
下着は見えない装備ですが、
体調・衛生・メンタルを支える基礎装備です。
「とりあえずあるもの」ではなく、
避難用として選んだ下着を備えておくことが、
長引く避難生活で自分と家族を守る力になります。

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