【防災士が解説】避難生活では「自分を責めてしまう」理由

避難生活が続くと、
なぜか自分に対して厳しくなってしまうことがあります。

・もっと備えておけばよかった
・自分の判断が悪かったのでは
・周りの迷惑になっている気がする

これは反省心が強いからではありません。
避難という状況が生み出す、ごく自然な心理反応です。


■① 「原因探し」が止まらなくなる

災害後、人は無意識に、

・なぜこうなったのか
・自分にできたことはなかったか

と原因を探します。

原因が分かれば安心できるという心理が働くため、
答えが出ない状況ほど、
自分に原因を求めてしまいます。


■② 自分を責めることで「秩序」を保とうとする

混乱した状況の中では、
世界がコントロール不能に感じられます。

その中で、
「自分が悪かった」と考えることは、
状況に意味を与え、心を落ち着かせる役割を果たします。

これは弱さではなく、
心が安定を取り戻そうとする反応です。


■③ 周囲と比べるほど責めやすくなる

避難所では、

・冷静に見える人
・前向きに動いている人

が目に入りやすくなります。

その結果、
「自分はできていない」
と感じ、自分を責める気持ちが強まります。


■④ 自分を責めても回復は早まらない

自分を責めることで、

・反省している気になる
・前に進めている気がする

ことはありますが、
実際に心の回復が早まるわけではありません。

むしろ、
疲労と不安を増やす原因になります。


■⑤ 「責めている自分」に気づくだけでいい

自分を責めているときは、

・やめなきゃ
・前向きにならなきゃ

と思う必要はありません。

「今、自分を責めているな」
と気づくだけで十分です。

気づくことで、
責める気持ちは少しずつ緩みます。


■⑥ 自分への言葉を外に出してみる

頭の中で繰り返している言葉を、

・紙に書く
・メモに打つ
・AIに話す

と外に出すと、
その厳しさに気づくことがあります。

それだけでも、
心の負担は軽くなります。


■⑦ 自分を責めないことも防災

防災とは、
完璧な判断をすることではありません。

混乱の中で生き延び、
生活を続けていること自体が、
すでに十分な行動です。

「責めなくていい」
そう思える余白を持つこと。

それが、
避難生活で心を壊さないための、
現実的で静かな防災になります。

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