2025年1月、長期金利が2.270%に上昇しました。
これは約27年ぶりの高水準であり、単なる経済ニュースではなく、防災の視点からも見逃せない変化です。
災害は自然現象ですが、被害の拡大や回復力は「お金の流れ」に強く左右されます。
金利上昇が続く社会では、個人・自治体・国の耐災害力そのものが変わっていきます。
■① 長期金利2.270%が意味するもの
新発10年物国債の利回りが2.270%に上昇しました。
1999年以来、約27年ぶりの水準です。
背景には、
・消費税減税を巡る議論
・財政悪化への警戒感
・国債の信認低下への不安
があります。
金利上昇=国の借金コスト増加であり、将来的な政策余力の低下を意味します。
■② 財政悪化と防災の関係
財政が圧迫されると、最初に影響を受けやすいのが「平時には見えにくい分野」です。
・インフラ更新
・防災設備の整備
・備蓄・訓練・人材育成
これらは災害が起きて初めて重要性が再認識されますが、金利上昇局面では後回しにされやすくなります。
■③ 自治体の防災力への影響
長期金利が上がると、地方自治体の起債負担も増します。
・防災拠点整備の延期
・耐震化事業の縮小
・老朽インフラの先送り
結果として、災害時の被害が拡大しやすい構造が温存されてしまいます。
■④ 家計に及ぶ“間接的な防災リスク”
金利上昇は住宅ローン、教育費、生活費にも影響します。
・可処分所得の減少
・貯蓄・備蓄への余力低下
・保険の見直しが後回しになる
災害時に「備えられていなかった理由」は、こうした日常の経済圧迫と直結しています。
■⑤ 災害時に露呈する「お金の差」
被災地では必ず、回復スピードに差が出ます。
・修繕費を即座に出せるか
・仮住まいを確保できるか
・仕事を再開できるか
これは能力の差ではなく、平時の経済的余力の差です。
金利上昇社会では、この差がさらに拡大します。
■⑥ 防災は「公助前提」から崩れつつある
財政余力が縮小する社会では、
「行政が何とかしてくれる」という前提は弱くなります。
・支援が届くまで時間がかかる
・支援内容が限定される
・自己負担が増える
防災は、物資や知識だけでなく「資金耐性」も含めた備えが必要になります。
■⑦ 防災×お金で考える“耐災害力”
耐災害力とは、
・災害に耐える力
・被災後に立ち直れる力
の両方を指します。
その土台にあるのが、
・家計の余力
・固定費の軽さ
・いざという時に使える資金
です。
金利上昇は、ここを直撃します。
■⑧ 今日できる最小の行動
・家計の固定費を一つ見直す
・非常用資金を「使ってもいいお金」として分ける
・防災備蓄を“買い切り”ではなくローリング化する
大きな対策でなくて構いません。
金利が上がる時代だからこそ、「少しずつ壊れにくくする」ことが重要です。
長期金利2.270%という数字は、
単なる経済指標ではなく、日本社会の防災環境が変わり始めているサインです。
災害は避けられなくても、
壊れにくい生活は、今日からでも作れます。

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