災害や事故は、子どもが「一人で行動しなければならない状況」を突然つくり出します。
私は被災地派遣や消防現場で多くの迷子対応や負傷者対応に関わってきましたが、
名前と連絡先が分からないだけで支援が遅れるケースは本当に多いと感じています。
そこで力を発揮するのが、ランドセルや通学バッグに入れておく《防災カード》です。
小さなカード1枚が、子どもの命を救う“情報そのもの”になります。
■① 防災カードが必要な理由
災害時は、子どもが家族と離ればなれになることがあります。
- 地震直後の学校外出
- 親が迎えに行けない
- 帰宅困難
- 避難所での混雑
どんなに気をつけていても、情報が伝わらないと対応が遅れます。
防災カードは、
子どもの「身元・健康情報・連絡手段」を一瞬で伝えるツールです。
■② 最低限書くべき情報はこれだけ
防災カードには、命に関わる情報を絞って記載します。
- 氏名(ふりがな)
- 学校名・学年
- 保護者の名前
- 緊急連絡先(複数)
- 血液型(不明なら「不明」でOK)
- アレルギー・持病
- 必要な配慮(てんかん、喘息、食物アレルギー等)
災害現場では、この情報があるだけで判断が大きく変わります。
■③ なぜ血液型を記載するのか
私が現場で何度も感じたのは、
「医療情報が早ければ早いほど適切な対応ができる」ということです。
血液型はすぐ活用されるとは限りませんが、
大量負傷者が出る災害時には大切な医療情報になります。
書ける範囲で構いませんが、
“分からない”も立派な情報です。
■④ 災害時に最も役立つのは“連絡手段”
避難所や学校では、
「誰の子どもか分からない」
「迎えが来ない」
というケースが頻発します。
防災カードに複数の連絡先があるだけで
子どもの安全確認が圧倒的にスムーズになります。
- 父
- 母
- 祖父母
- 緊急時のみの第三者(近所・親戚)
のように、複数記載が安心です。
■⑤ 雨・汗に強い防水タイプが必須
子どもはとにかく汗・水・雨で濡れます。
防災カードは必ず
✔ 防水
✔ ラミネート
✔ ケース入り
のどれかで保護することをおすすめします。
濡れて字が読めないと意味がありません。
■⑥ ランドセル・首掛け・ポーチ…置き場所ルールを作る
いざという時に見つからなければ意味がありません。
おすすめの収納場所は以下です。
- ランドセル前ポケット
- カラビナポーチ
- 体育袋の内ポケット
- 首掛けIDホルダー
どこに入れたかを親子で共有しておくことが大切です。
■⑦ 子どもの“迷子不安”を軽減する効果
防災カードを持つことで、子どもは
「もしもの時も誰かが助けてくれる」
という安心感を持てます。
特に低学年ほど心理面の安心は大きな意味があります。
■⑧ 実際の災害現場で痛感した“情報の力”
私はこれまでの被災地派遣で、
名前も連絡先も分からず、保護が遅れた子どもたちに接してきました。
逆に、防災カードがあった子どもは保護が非常に早く、
保護者との再会につながるケースも多くありました。
情報があるだけで守れる命がある。
これは現場を経験した人間として強く伝えたい部分です。
■まとめ|カード1枚が子どもの命をつなぐ“最強の情報ツール”
防災カードは軽くて小さく、誰でも準備できます。
しかし災害時には、これが子どもを守る“情報の盾”になります。
- 災害時の身元確認
- 医療情報の即時把握
- 避難所での迅速な保護
- 帰宅困難時の支援
どれもカード1枚で大きく変わります。
結論:
防災カードは、親が子どもに持たせられる最もシンプルで強力な安全対策です。現場での経験から、全児童に持ってほしい“命の情報ツール”です。

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