防災セットは、ランキング上位を買えば安心──ではありません。
家庭によって必要な中身は違い、合わないセットは
「重くて使わない」「足りない」「結局買い足し地獄」になりがちです。
この記事では、買う前に“自分の家庭に合うセット”を決める方法と、
目的別のおすすめタイプ(ランキングの見方)を整理します。
■① 結論|ランキングは参考。正解は「家族構成×生活圏」で変わる
防災セットの正解は、家庭で変わります。
まず決めるべきはこの3つです。
・誰のため(大人だけ/子ども/高齢者/持病あり)
・どこで使う(自宅避難/避難所/車中泊)
・何日しのぐ(最低3日/できれば7日)
この3つが決まると、ランキングの中から
“買っていいセット”だけが残ります。
■② 防災セットのタイプ別ランキング(目的で選ぶ)
ランキングを見るときは「用途別」に分けると失敗しません。
1)避難所向け(背負って運ぶ)
・軽量で、両手が空く
・衛生(簡易トイレ・除菌)と防寒が強い
・水や食料は最小(現地支援を想定)
2)自宅避難向け(在宅で耐える)
・水・食料・簡易トイレが多め
・明かり(ランタン)と情報(ラジオ)の優先度が高い
・家族分を“箱で管理”しやすい
3)子ども・乳幼児向け
・オムツ、ミルク、衛生
・子どもの安心(小さなお菓子、絵本、タオル)
・アレルギー配慮
4)高齢者・持病あり向け
・常備薬の管理
・体温調整(薄手の重ね着、カイロ、ブランケット)
・トイレの失敗を減らす仕組み
■③ “買って後悔”が多い防災セットの特徴
防災士として相談を受けて多い失敗は、だいたい同じです。
・中身が「汎用すぎて」家庭に合わない
・非常食が口に合わず食べられない
・簡易トイレが少ない(最重要なのに削られがち)
・ライトが弱い/電池が特殊
・リュックが重すぎて背負えない
被災地派遣の現場でも、
「買ってあるけど、重くて持って出られなかった」
「トイレがなくて詰んだ」
この2つは本当に多かったです。
■④ 失敗しない“選び方ランキング”|優先順位はこの順
防災セット選びは、次の順番で見れば外しません。
1)簡易トイレ(回数)
2)明かり(両手が空くライト+ランタン)
3)水(最低でも1日分の目安を確保できるか)
4)防寒(アルミシートより“重ね着・毛布”)
5)衛生(除菌、ウェット、マスク)
6)情報(ラジオ、モバイル電源)
7)食(食べられるものが入っているか)
ランキング上位でも、トイレが弱いセットは要注意です。
■⑤ 家族構成別の目安|最低限どこまで入っていれば合格?
家庭用の目安をざっくり置きます。
大人2人(避難所想定)
・簡易トイレ:最低でも多めに
・ライト:2つ以上(各自)
・防寒:各自1枚(ブランケット系)
・衛生:ウェット+ゴミ袋
子どもあり
・子ども用のトイレ・衛生が別枠で必要
・着替えとタオルは多め
・小さな甘いもの(安心材料)
高齢者あり
・薬+服薬メモ
・冷え対策を厚めに
・トイレを多めに(心理的安心が大きい)
■⑥ “買ったら終わり”にしない|セットは70点でOK、残りは家庭で足す
防災セットは、最初から100点を狙うと続きません。
おすすめは、
・市販セットで70点を確保
・不足分を家庭の事情で足す
この形です。
足す候補の代表:
・普段使いのモバイルバッテリー
・常備薬
・普段の上着(薄手の重ね着)
・家族写真(迷子対策)
・子どもの安心グッズ
■⑦ “1人1つ”が基本|家族分を1個にまとめない
現場で多い誤解が、
「家族で1つあればいい」です。
災害では家族が別々になることがあるので、
最低限は
・大人は各自1つ
・子ども用は親が分散して持つ
が安全です。
■⑧ 今日の最小行動|ランキングを見る前に、これだけ決める
とりあえず今日やるなら、これだけでOKです。
・用途(避難所/自宅)を決める
・家族構成(子ども/高齢者)を書き出す
・「簡易トイレが多いセット」を優先条件にする
これで、ランキングを見ても迷いにくくなります。
■まとめ|防災セットは「家庭に合うランキング」を自分で作る
防災セットの価値は、
高い・有名・上位よりも
「あなたの家庭で本当に使えるか」で決まります。
結論:
ランキングは参考。用途と家族構成を決めてから選べば、買って後悔する確率は一気に下がります。
防災士として被災地で感じたのは、
“準備がある家庭”よりも
“使える準備になっている家庭”が強いということです。
とりあえず1つからでOK。
まずは「簡易トイレがしっかり入ったセット」を基準に選び提醒しましょう。

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