【防災士が解説】防災公園とは?災害時に命を守る“都市の安全地帯”の役割

公園にある、ちょっと変わったベンチ。
コンクリートのふたがついた地面。

それが実は、災害時に命を守る設備だと知っていますか?

今回は「防災公園」の役割と、私たちが今できる備えについて解説します。


■① 防災公園とは何か

防災公園とは、災害時に避難場所や救助活動拠点として活用される公園のことです。

東京都では、多くの都立公園が

・広域避難場所
・一時避難場所
・救援活動拠点

として指定されています。

平時は憩いの場。
しかし非常時には「命を守る空間」に変わります。


■② かまどベンチの正体

一見ただのベンチ。

しかし座面を外すと、
煮炊きができる「かまど」に変わります。

災害でガスが止まったとき、

・炊き出し
・お湯の確保
・温かい食事の提供

が可能になります。

熊本地震の派遣時も、
温かい食事が心の支えになる場面を何度も見ました。


■③ 災害用トイレの重要性

断水時、最大の問題はトイレです。

防災公園には、

・マンホール型トイレ
・地下耐震便槽
・仮設型設置スペース

が整備されています。

能登半島地震でも、
「トイレ問題」が避難生活のストレスの中心でした。

水より先に困るのがトイレという現実があります。


■④ 防災パーゴラとは

普段は日よけ棚。

災害時には布をかぶせて

・簡易シェルター
・雨風防止空間

になります。

これは「ゼロから作る」のではなく、
最初から“変形前提”で設計されています。


■⑤ 防災井戸の存在

公園には手動ポンプ式の防災井戸が設置されている場合があります。

・生活用水確保
・トイレ洗浄
・清掃用途

飲用ではなくても、生活維持に不可欠です。

被災地では「飲めない水」でも極めて重要でした。


■⑥ ヘリ拠点・救助ベースとしての機能

大規模公園は、

・自衛隊活動拠点
・消防ベースキャンプ
・ヘリ離発着場

に指定されています。

葛西臨海公園のように広大な空間は、
都市部での救援活動の要になります。


■⑦ 関東大震災の教訓

関東大震災では約10万5千人が亡くなり、
その約9割が焼死とされています。

大規模延焼から逃れるためには、

・広さ
・遮熱空間
・可燃物の少ない空間

が必要です。

防災公園はそのために存在します。


■⑧ 今できる確認行動

今日できることはシンプルです。

・自宅近くの避難場所を確認
・通勤経路の広域避難場所を把握
・防災公園の設備を実際に見る

私は被災地派遣(東日本大震災・熊本地震・能登半島地震)で、

「避難場所を知らなかった」という声を何度も聞きました。

知っているだけで生存率は変わります。


■まとめ|公園は“最後の安全地帯”

防災公園は、

・火災から身を守る空間
・水とトイレを確保する場所
・救援の起点

という重要な役割を持っています。

結論:
防災公園は“何かあったら行く場所”ではなく、“何もない今に確認する場所”です。

週末の散歩ついでに、
あなたの街の防災公園を一度歩いてみてください。

それが、最も現実的な防災訓練になります。

出典:東京都建設局「防災公園の取り組み」

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