防災訓練や実災害の避難行動で、
最もトラブルが起きやすいのが車いす利用者や高齢者の移動です。
「歩ける前提」「支援できる前提」で進む訓練ほど、
本番でつまずきます。
■① なぜ移動トラブルが起きるのか
主な原因は、
・段差や傾斜の把握不足
・介助方法を知らない
・避難経路が狭い/混雑する
・支援役が固定されていない
高齢者は普段できている動作が災害時にできなくなる点も見落とされがちです。
■② 被災地で実際に起きた事例
被災地では、
・段差で車いすが持ち上がらず停止
・介助者が足を取られて転倒
・高齢者が途中で疲労し動けなくなる
・避難列が詰まり後続が混乱
「善意の支援」が、
逆に事故につながる場面を何度も見ました。
■③ 防災訓練で再現されにくい理由
訓練では、
・段差を省略している
・時間制限がない
・支援者が十分いる
このため、
現実の“詰まり”や“疲労”が再現されません。
■④ 最低限押さえるべき移動支援の基本
現場経験から重要なのは、
・段差・傾斜の事前確認
・車いすは前後どちらで持つか共有
・交代要員を必ず確保
・途中休憩ポイントを想定
「勢いで押す」「とにかく運ぶ」は危険です。
■⑤ 訓練に取り入れる具体策
防災訓練では、
・実際の段差・傾斜を使う
・介助役を固定せず交代制に
・高齢者役を設定して歩行速度を落とす
・途中で“疲れた想定”を入れる
これだけで、
現場対応力は大きく変わります。
■⑥ まとめ:支援は“無理をしない設計”から
高齢者・車いす支援は、
気合や優しさでは回りません。
被災地で学んだのは、
続けられる動き方を事前に決めることの重要性でした。

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