日本の食卓の中心であるコメが、再び「過去最高値」を更新しました。
11月下旬の調査では 5kgあたり4335円 に達し、4000円台は13週連続。
“令和の米騒動” とも呼ばれる状況が続いています。
防災士の視点で見ると、この問題はただの家計圧迫ではなく
「食料安全保障」=災害リスクの一部 と捉えるべき重要なサインです。
この記事では、背景と今後の見通し、そして家庭が取るべき“防災としての備え”を解説します。
■① コメが過去最高値になっている理由
コメ価格の急上昇の背景には複数の要因が重なっています。
- 天候不順による収穫量減
- 夏の高温障害で品質が低下
- 生産者の高齢化・生産コスト増(肥料・燃料)
- 外食需要の回復で流通量が逼迫
- 倉庫保管料や物流費の上昇
これらの複合要因により、
「量がない」「質が落ちた」「コストが高い」
という“三重苦”が起き、価格が上がっています。
■② なぜ“令和の米騒動”と呼ばれるのか
1993年の冷害による米騒動に匹敵するレベルで
広く注目されているためです。
- スーパーで売り切れが出る地域もある
- 消費者の買いだめ行動が始まりつつある
- 国産米志向が強く代替が少ない
当時ほどの混乱はないものの、
「安いお米が手に入りにくい」「選択肢が減る」
という状況が続いています。
■③ コメ価格高騰は“防災”と関係があるのか
あります。非常に深く関係します。
食料価格が長期的に上昇するということは
①災害時の備蓄コストが増える ②安定的な食料確保が難しくなる ③家庭の防災力が下がる
ことを意味します。
日本は自然災害が多い国。
そのうえ、食料自給率38%という低さ。
米が安定しない=食料安全保障が弱まる
という、重大なリスクにつながります。
■④ 今後のコメ価格はどうなるのか
専門家の間では以下の予測が出ています。
- 天候回復で“急落”する可能性は低い
- 来期の作付け減少により、むしろ高止まりの懸念
- 生産コスト(肥料・燃料)が依然高い
- 円安で輸入飼料米が値上がり、代替が効かない
つまり、
「すぐに安くなる」と期待しない方が良い
というのが現実的な見通しです。
■⑤ 家庭が今すぐできる“米の防災備蓄”
防災士として推奨するのは、次の備蓄方法です。
✔ ローリングストックで米を常に2〜3袋確保
古いものから使い、常に新しい米が循環する状態を作る。
✔ パックご飯を備蓄
- 期限5年の防災用
- スーパーで買える安価なもの
どちらでも良いが、「水・火がなくても食べられる」のが最大の強み。
✔ 米以外の主食も確保
- パスタ
- うどん
- オートミール
- パン缶
多様化することで“価格変動リスク”を軽減できる。
■⑥ 価格高騰は災害時の“炊き出し”にも影響する
自治体や避難所が備蓄している米の量は限られています。
米価格が高くなるほど
- 備蓄量の確保が難しくなる
- 避難所の配給量が減る
- 災害時の提供メニューが偏る
など、被災者の生活に直結する問題になります。
■⑦ 農家の減少とコメ不足の“長期リスク”
農家の高齢化で廃業が増え、
田んぼそのものが減っています。
これは災害以上に怖い“ゆっくり進む危機”です。
- 国内生産量の低下
- 米以外の穀物への依存増
- 価格の乱高下
- 災害時の食料確保困難
食料の国内基盤が弱まることは、
防災上の大きな脅威となります。
■⑧ いま家庭が取るべき行動
- 「米は買えるときに買う」
- パックご飯を最小6〜12食備蓄
- 米以外の主食を組み合わせる
- 価格変動のニュースをチェック
- 子ども・高齢者向けの代替食も確保
これらは“食の防災力”を高める最も現実的な方法です。
■まとめ|米価格の高騰は“食の災害”である
米が高くなるということは、
災害が起きたときに家庭が困るということです。
食は命に直結する分野。
その安定性が揺らぐことは、
自然災害と同じくらい深刻です。
結論:
コメ高騰は家計の問題ではなく“防災上の警戒シグナル”。米のローリングストックとパックご飯備蓄で、家族の食の安全を守れる。
防災士として、
“食の備蓄”こそが冬の災害対策の基本であることを強くお伝えします。

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