【防災士が解説】防災×お金|奨学金の金利が上昇中。「学費」は災害後も続くリスクになる

今日のテーマは「奨学金」です。
一見すると防災とは無関係に見えますが、実は家計防災・人生防災と直結するテーマです。

理由はシンプル。
奨学金は「災害が終わっても、返済が終わらない借金」だからです。


■① 奨学金とは何かを正しく整理する

奨学金とは、
経済的な理由で進学が難しい学生に対し、学費などを支援する制度です。

種類は大きく2つあります。

・給付型:返済不要
・貸与型:返済が必要(=借金)

日本で最も利用者が多いのは、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。
年間約100万人、総額8000億円超という規模からも、社会的に広く使われている制度であることが分かります。


■② 奨学金利用のリアルな数字

奨学金は「一部の人の話」ではありません。

・大学生の約55%が奨学金を利用
・平均借入総額:約313万円
・平均返済年数:約15年
・給付型:27%/貸与型:73%
・3か月以上の延滞者:13万人以上

社会に出た瞬間に、数百万円の債務を抱える若者が多数いるのが現実です。


■③ 問題は「最新の金利水準」

特に注意が必要なのが、有利子の第二種奨学金です。

以前は「ほぼ金利ゼロ」に近い感覚でしたが、
現在は金利が大きく上昇しています。

その結果、

・400万円借りる
・最終的に500万円以上返す

といったケースも現実的になっています。
利子だけで100万円規模になる可能性があるということです。


■④ 奨学金の本当の怖さは「金利の決まり方」

奨学金の金利は、借りた時点では確定しません。

・固定方式:10年国債利回りが基準
・見直し方式:5年国債利回りが基準

そして重要なのは、
金利が確定するのは「卒業時」という点です。

入学時に低金利でも、卒業時に金利が上がっていれば、
その高い金利が返済に適用されます。

これは、災害リスクで言えば「後出しで被害が確定する構造」と同じです。


■⑤ 防災の視点で見る「奨学金=借金」

防災士の立場からは、はっきり言えます。

返済が必要な奨学金は、すべて借金です。

・無利子でも借金
・有利子ならなおさら借金

災害、病気、失業が起きても、
奨学金の返済は原則として止まりません。

これは「長期固定ダメージ」を抱える構造です。


■⑥ 借金をする前に必ず考える3つの視点

① 借金以上のリターンが見込めるか
その進学は、将来の収入・安定につながるか。

② 仕組みを完全に理解しているか
金利・返済総額・返済期間を理解していない借金は最悪です。

③ 借りやすい借金ほど警戒する
審査が緩い=安全ではありません。むしろ逆です。


■⑦ 災害は「借金がある人」を直撃する

被災地支援の現場では、
・住宅ローン
・奨学金
・各種借入
を抱えている人ほど、生活再建が遅れます。

奨学金は「若いうちに背負う、長期災害リスク」と言えます。


■⑧ まとめ|奨学金は家計防災の最重要テーマ

今日のポイントです。

・奨学金の大半は借金
・金利は上昇傾向
・卒業時に金利が確定する構造が危険
・災害が起きても返済は続く

可能であれば、
・給付型を最優先
・次に無利子
・有利子は慎重に再検討

進学は大切です。
しかし、借金は人生の耐災害力を確実に下げます

防災とは、今日の備えだけでなく、
「10年後も壊れない人生設計」を考えること。

奨学金は、その核心にあるテーマです。

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