12月18日の経済ニュースで、「新NISA利用者の約9割がプラス」「7割超が満足」といった結果が報じられました。
一見すると、新NISAは成功制度で、多くの人が資産を増やせているように見えます。
しかし、防災の視点でお金を見てきた立場から言えば、ここには一つ、大きな落とし穴があります。
それは「うまくいっている時ほど、人は備えを忘れる」という点です。
■① 新NISAで「多くの人が満足している」という現実
報道によると、新NISA利用者のうち約87%がプラスの運用成績となり、4人に3人が「利用してよかった」と回答しています。
また、半数以上が制度そのものに不満を感じていないという結果も出ています。
数字だけを見ると、新NISAは非常に順調に見えます。
■② 防災の世界では「うまくいっている時」が一番危ない
防災の現場では、「被害が出ていない時ほど、危機意識が下がる」という現象がよく起きます。
災害が来ていない間は、「この地域は大丈夫」「備えなくても何とかなる」と思ってしまうからです。
投資も同じで、利益が出ている時ほど、人は油断します。
■③ 今の利益は「実力」ではなく「運」の要素が大きい
新NISAで多くの人が利益を出している理由は、投資が特別うまかったからではありません。
新NISAが始まった時期と、株高・円安の流れが重なったことが大きな要因です。
S&P500や全世界株式を買って、特に何もせず保有しているだけでも、評価額が上がった人は少なくありません。
■④ 災害と同じで、状況はいつ反転するか分からない
自然災害も、平穏な日常が続いた後に突然起こります。
投資も同じで、今の相場環境がこの先ずっと続く保証はありません。
もしも、
・株価が大きく下落する
・円高に振れる
こうした状況が重なれば、今のアンケート結果は簡単に逆転します。
■⑤ 投資家としての本当の実力が試される瞬間
投資家の実力は、1年や2年では分かりません。
15年、20年という長期で初めて差が出ます。
暴落が起きた時に、
・不安で投資をやめてしまう人
・淡々と続けられる人
この差が、将来の結果を大きく分けます。
■⑥ 防災で言う「備え続けられる人」が強い
防災でも、備蓄や避難計画を「一度やって終わり」にする人は少なくありません。
本当に強いのは、何年も続けて備えを見直し続けられる人です。
投資における「長期投資」とは、まさにこの継続力のことです。
■⑦ 阿鼻叫喚の時こそが分かれ道になる
将来、相場が荒れた時に、
「新NISAは失敗だった」
「国の制度は信用できない」
そんな声が溢れる場面は、必ず訪れます。
その時に投資を続けられるかどうかが、資産防災の分かれ道になります。
■⑧ お金も「防災」と同じ考え方で向き合う
お金の備えも、防災と同じです。
平常時に淡々と準備し、非常時に慌てない。
今の利益に安心しすぎず、「荒れた時でも耐えられる設計」になっているか。
一度、立ち止まって見直しておくことが、資産を守る最大の防災になります。
まとめ
新NISAで多くの人が満足しているというニュースは、確かに明るい話題です。
しかし、その多くは「運が良かった時期」の結果にすぎません。
投資家としての本当の実力が問われるのは、相場が荒れた時です。
防災と同じように、平穏な今こそ備えを意識し、長く続けられる仕組みを作っておくことが重要です。
お金も災害も、「起きてから」では遅い。
静かな今こそが、最大の準備期間です。

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