政府は、大規模太陽光発電所(メガソーラー)への支援制度を、2027年度以降に廃止する方針を固めました。
東日本大震災後、再生可能エネルギーの柱として急速に普及してきたメガソーラーですが、今、大きな転換点を迎えています。
この動きは、単なるエネルギー政策の変更ではありません。
防災の観点から見ても、重要な意味を持つ判断です。
■① なぜメガソーラー支援は廃止されるのか
政府が支援廃止に踏み切る背景には、複数の問題があります。
・生態系や景観への影響
・土砂災害リスクの指摘
・安全対策の不十分さ
・地域住民とのトラブル
釧路湿原や国立公園周辺など、
本来守るべき自然環境と再エネ開発が衝突する事例が増えてきました。
「再生可能であれば良い」という単純な構図が、
成り立たなくなってきたのです。
■② 防災視点で見るメガソーラーの課題
防災の現場目線で見ると、
メガソーラーには見過ごせない弱点があります。
・山林開発による土砂災害リスク
・豪雨時の流出・崩落
・被災時の復旧に時間がかかる
・一極集中型インフラである
特に近年の豪雨災害では、
太陽光パネル設置地が被害を拡大させたケースも報告されています。
エネルギーは、
「止まらないこと」「壊れにくいこと」が、防災では最優先です。
■③ 政府が残した「重要な選択」
今回の支援廃止は、
太陽光発電そのものを否定するものではありません。
実際、
・屋根置き太陽光
・一般家庭用太陽光
は、引き続き支援対象とされています。
ここに、政府の明確なメッセージがあります。
集中型から分散型へ
これは、
エネルギー政策であると同時に、
防災思想の転換でもあります。
■④ 防災と相性が良いのは「分散型エネルギー」
防災の観点で相性が良いのは、
・家庭単位
・地域単位
・小規模分散
のエネルギーです。
分散型であれば、
・一部が被災しても全体が止まらない
・復旧が早い
・地域で完結できる
という利点があります。
これは、水道の分散化や、
地域防災の考え方とも一致します。
■⑤ 補助金と電気代、私たちの負担
メガソーラー支援の原資は、
最終的に電気料金として、私たちが負担しています。
・年間数兆円規模の補助
・その多くが事業用太陽光
「本当に防災や生活を守る形で使われているのか」
この問いが、
今回の政策転換につながっています。
■⑥ 再エネ戦略は「量」から「質」へ
これからの再生可能エネルギーは、
・どれだけ作るか
ではなく、
・どこで
・どの規模で
・どう守れるか
が問われます。
防災の視点では、
・自然を壊さない
・災害リスクを高めない
・長期的に維持できる
ことが不可欠です。
■⑦ 防災はインフラ選択の基準になる
エネルギー政策は、
平時だけを見て決めてはいけません。
・災害時にどうなるか
・長期停電に耐えられるか
・地域の安全を損なわないか
これらを基準にすることが、
これからの防災です。
■⑧ 私たちが考えるべき備えの方向性
今回のニュースは、
「国が何をやめたか」ではなく、
「これから何を重視するか」
を示しています。
・分散
・小規模
・地域密着
・壊れにくさ
これは、防災のあらゆる分野に共通するキーワードです。
■まとめ|再エネも防災も「壊れない設計」へ
メガソーラー支援廃止は、
・環境
・財政
・安全
・防災
すべてを見直すための転換点です。
再生可能エネルギーは、
人と地域を守ってこそ意味がある。
集中から分散へ。
量から質へ。
防災の視点を軸にしたエネルギー選択が、
これからの時代の標準になっていきます。
結論:
エネルギーも防災も、「大きいこと」より「壊れないこと」が重要な時代に入っています。

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