キャンプ道具を揃える家庭は増えています。しかし、防災士として現場を見てきた私が強く伝えたいのは、
「使う習慣がある家庭だけが、本当に災害に強い」
ということです。
ここでは、前回に続き “キャンプ=実践防災訓練” として活かすための、さらに一歩踏み込んだポイントを解説します。
■① 道具の“寿命”を知ることが実は防災力
キャンプ用品には寿命があります。
- ガスボンベ → 約7年
- 乾電池 → 数年で液漏れ
- LEDライト → バッテリー劣化
- 寝袋 → 圧縮保管で保温力低下
- 防水道具 → 経年で劣化
「持っているだけで安心」ではなく、
期限管理と入れ替えが防災の質を決める。
■② “家キャンプ”は最強の家庭防災訓練
テントを張らなくてもOK。
家でできるキャンプ体験は防災訓練そのものです。
例えば…
- 夜に照明をランタンだけにする
- 夕食をカセットコンロのみで作る
- 冬に寝袋で寝てみる
- 停電を想定し、家中の電気を1時間止める
こうした小さな遊びが、
災害時に家族を混乱させない力に変わります。
■③ “持ち運べる暖房力”を家族で共有する
冬の避難で最重要なのが 暖を取る技術。
キャンプ用品で特に役立つのは
- 寝袋
- 銀マット
- ブランケット
- カイロ
- 湯たんぽ(ペットボトルOK)
さらに家族で「誰がどれを使うか」を話し合うことが重要。
道具より“役割分担”が命を守る鍵。
■④ “道具を減らす工夫”こそ災害時に効く
キャンプは荷物が多いほど苦しくなる。
防災も同じです。
キャンプ経験者が自然と覚える工夫は、避難生活でとても役立ちます。
- 鍋ひとつで料理
- 皿にラップを敷いて洗い物ゼロ
- タオルで鍋を保温して調理時間を短縮
- 使い回せる道具を選ぶ
荷物を減らす力は、避難生活の質を上げる力。
■⑤ “火が使えない状況”を想定できるか
災害時は火が使えない場面もあります。
- 換気できない
- 避難所では火気禁止
- ガス切れ
- 風が強い
そのため、
- 固形燃料
- アルコールストーブ
- 湯せん調理
など、“安全に使える火”を準備しておくことが重要です。
■⑥ “子どもができる行動”を増やすのが一番強い
家族で避難する際、子どもが一番頼りになることがあります。
キャンプで覚えられるスキル
- ランタン管理
- 寝袋の準備
- 簡単な調理補助
- 火を扱わない役割(物を運ぶなど)
子どもが“できること”を増やすほど、
避難生活は驚くほどスムーズに。
■⑦ 応急処置スキルはキャンプと相性がいい
キャンプでは
- 転倒
- 火傷
- 切り傷
- 虫刺され
などの軽傷が起きやすい。
その経験は災害時にも直結する。
最低限覚えるべき応急処置
- 三角巾の使い方
- 止血
- 捻挫の固定
- やけど対応
- 体温低下(低体温症)の兆候
防災士として最優先で勧めるスキル。
■⑧ “キャンプ×防災道具”は最強の節約になる
キャンプ用品=防災用品
この考え方はコスト効率が圧倒的に高い。
例:
- ランタン → 停電でも使える
- 寝袋 → 避難所で最強
- ポータブル電源 → 災害でも大活躍
- クッカー → どんな食材でも調理可能
「楽しみながら備えられる」のはキャンプだけ。
■まとめ|キャンプは“楽しむ防災”の最終形
キャンプは
楽しみながら生きる力を鍛える訓練。
結論:
キャンプをする家庭は、防災の質が圧倒的に高い。 道具 × 経験 × 習慣=家族を守る本当の力になる。
防災士として、私は現場でそれを何度も見てきました。

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