【防災士が解説】防災×キャンプ|経験で変わるキャンプ場選びと「生きる力」

キャンプを続けていると、「良いキャンプ場」の基準が大きく変わってくる。
これは趣味の話であると同時に、防災の視点から見るととても重要な変化でもあります。

キャンプ初心者が安心を求め、経験者が自然を求める――この変化は、そのまま「災害時に強い人」の思考変化と重なります。


■① 初心者が求めるのは「設備=安心」

キャンプを始めたばかりの頃、多くの人が重視するのは設備の充実です。

・売店がある
・トイレや炊事場がきれい
・管理人が常駐している
・家から近く、すぐ帰れる

これは「何かあっても助けてもらえる」という安心感を求める行動です。
災害で言えば、「支援が来る」「行政が何とかしてくれる」という前提に近い状態です。

初心者にとって、この段階はとても大切です。


■② 慣れると「景色=体験」を求め始める

キャンプに慣れてくると、次に重視されるのが景色や雰囲気です。

・海が見える
・山を一望できる
・高台で開放感がある

これは「快適さ」よりも「心の満足度」を求め始めた状態。
災害対応で言えば、自分で環境を選び、判断する力が育ち始めた段階です。

被災地でも、「どこに避難するか」「どこなら落ち着けるか」を考えられる人は、この思考を持っています。


■③ 経験が増えると「移動+選択」を楽しめる

さらに経験を積むと、キャンプ単体ではなく、

・周辺観光
・温泉
・地元の食事

など、キャンプを軸にした行動全体を楽しめるようになります。

これは防災で言うと、
避難後の生活や再建をイメージできる力です。

被災地でよく見たのは、「避難した先で何もできず、心が折れていく人」と、「環境を受け入れ、工夫する人」の差でした。


■④ 最終的に惹かれるのは「ワイルドな環境」

そして最終的に、多くの経験者が惹かれるのが、

・整いすぎていない
・自然がそのまま残っている
・多少不便でも成立する場所

いわば“野営に近いキャンプ場”です。

ここでは、
・自分で考える
・自分で準備する
・自分でリスクを管理する

ことが当たり前になります。

これはまさに自律型避難・耐災害力が高い状態です。


■⑤ 被災地で見た「キャンプ慣れしている人」

実際の被災地でも、キャンプ経験がある人は強い傾向があります。

・限られた水や物資で工夫できる
・不便を過剰にストレスと感じない
・夜や寒さへの耐性がある
・判断を他人任せにしない

キャンプは娯楽でありながら、
生きる練習でもあると現場で何度も感じました。


■⑥ キャンプ場選びの変化=防災力の成長

キャンプ歴が長くなるほど、

便利さ → 体験 → 自然そのもの

へと価値観が移っていく。

これは、
他人任せ → 自己判断 → 自律

という防災力の成長と完全に重なります。


■まとめ|結論:キャンプは最高の防災訓練

結論:
キャンプ場選びの変化は、そのまま「耐災害力」の成長過程。

どの段階が正解ということはありません。
今の自分に合った環境を選ぶことが大切です。

ただ一つ言えるのは、
キャンプを続けるほど、災害時にも強くなる。

楽しみながら身につく防災力――
これほど自然な備えはありません。

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