ここ20年で若者のコンビニ利用が半減しているという報道があります。理由のひとつは「コスパの悪さ」。実際、平均客単価は上昇し、高価格帯の商品が増えています。
しかし、防災の視点で見ると、コンビニは単なる“割高な店”ではありません。災害時に最も早く機能回復する「生活インフラ」の一つでもあります。
今回は、防災士の視点で「コンビニの正しい使い方」を整理します。
■① 若者が感じる“コスパの悪さ”とは
物価高の中で、
・スーパーより高い
・容量が少ない
・高級コラボ商品が増えた
という印象が強まり、日常利用が減少傾向にあります。
しかし、防災では“日常価格”と“非常時価値”は別で考える必要があります。
■② 災害時に強い理由
コンビニは
・物流網が分散している
・店舗数が多い
・小規模ゆえ復旧が早い
という特性があります。
東日本大震災や能登半島地震でも、比較的早く営業再開した業態の一つでした。
■③ 防災士として見た誤解
「備蓄しているから店は不要」
「高いから行かない」
これは半分正解、半分不正解です。
実際に多かった失敗は、
“備蓄が3日分で尽き、その後の調達を考えていなかった”ケース。
コンビニは“備蓄の代わり”ではなく、“第二段階の補給拠点”です。
■④ 自律型避難とコンビニ
自律型避難とは、
「行政支援を待つだけでなく、自分で判断し行動する力」。
災害直後、
・どの店が開いているか
・何が手に入るか
を把握できるかどうかは重要です。
コンビニはその選択肢の一つです。
■⑤ 高価格化は悪なのか
有名シェフ監修や高級志向商品が増えていますが、
防災視点では見るべきポイントは別です。
・長期保存可能か
・常温で持ち運べるか
・栄養バランスはどうか
価格より“機能”を見ます。
■⑥ 今日できる最小行動
・自宅から徒歩圏のコンビニを把握する
・災害時の営業時間の実績を調べる
・非常食として使える商品をチェックする
日常の中で情報を集めておくことが“実態把握”です。
■⑦ 行政が言いにくい本音
行政備蓄は“想定人数分”です。
想定を超えれば、当然不足します。
だからこそ、個人備蓄+民間流通の活用が現実的な解です。
■⑧ コンビニをどう位置づけるか
日常ではコスパ重視でスーパー。
非常時は機動力重視でコンビニ。
使い分けが合理的です。
■まとめ|高いか安いかより“使えるかどうか”
若者がコンビニに行かない理由はコスパですが、
災害時に重要なのは“即応性”です。
元消防職員として現場を経験してきた中で感じたのは、
「最後に頼れるのは、近くにある機能している店」という現実。
結論:
コンビニは日常の節約対象だが、非常時の命綱にもなり得る。位置づけを間違えないことが防災力である。
出典:日本フランチャイズチェーン協会「コンビニエンスストア統計調査」

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