災害と聞くと、
・非常食
・避難所
・防災訓練
といった「真面目な備え」を思い浮かべがちです。
しかし、被災地に何度も入った防災士として、私は強く感じています。
命を分けたのは、知識よりも“判断力”だったという事実です。
そして、その判断力を日常的に鍛えている存在の一つが「ゲーム」でした。
■① 災害時に本当に必要なのは「正解」ではない
防災マニュアルは重要です。
しかし災害現場では、マニュアル通りにいかない場面がほとんどです。
・想定外の停電
・通信断
・人の動きによる混乱
・情報の不足や錯綜
このとき求められるのは、
「正解を知っている人」ではなく、
状況を見て即座に判断できる人です。
これは、学校の勉強よりも、
むしろゲームが得意な人が強い分野でした。
■② ゲームが育てている「災害対応力」とは
多くのゲームには、災害時と驚くほど似た要素があります。
・突然起こるイベント
・限られた資源
・制限時間
・予測不能な展開
・仲間との連携
プレイヤーは常に、
「今、何を優先するか」
「どこに行くべきか」
「誰と協力するか」
を考え続けています。
これはまさに、災害時の思考そのものです。
■③ 被災地で見た「ゲーム経験者」の強さ
被災地で印象的だったのは、
若い世代や子どもたちの行動力でした。
・スマホで素早く情報を整理する
・グループで役割分担をする
・状況に応じて柔軟に動く
彼らは「防災訓練」を多く受けていたわけではありません。
しかし、日常的にゲームを通じて、
・判断
・失敗
・やり直し
・協力
を繰り返してきた経験が、
無意識のうちに災害対応力になっていたのです。
■④ ゲームは「失敗できる防災訓練」
現実の災害では、失敗は許されません。
しかしゲームの世界では、
・失敗してもやり直せる
・原因を考えられる
・別の選択を試せる
この「安全に失敗できる環境」こそが、
ゲーム最大の防災教育価値です。
防災訓練でできないことを、
ゲームは自然にやっています。
■⑤ 防災士として伝えたい本当の結論
「ゲームは命を救えるか?」
答えはこうです。
ゲームそのものが命を救うのではない。 ゲームが育てた“考え方”が命を救う。
・焦らない
・考える
・協力する
・優先順位をつける
これらは、どんな高価な防災グッズよりも重要です。
■まとめ|防災は「楽しく続く形」でなければ意味がない
防災は、続かなければ意味がありません。
怖いだけ、難しいだけの防災は定着しません。
ゲームは、
・楽しい
・続く
・自然に身につく
という点で、
最強のデジタル防災ツールになり得ます。
子どもがゲームをしているとき、
それは「遊び」だけではないかもしれません。
命を守る力を、静かに育てている時間なのです。

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