【防災士が解説】防災×トイレ|高齢者がトイレに行けなかった事例

災害時、
高齢者がトイレに行けなくなる事例は少なくありません。
原因は「我慢」ではなく、
行けない・使えない環境にあります。
実際によくあるケースを整理します。


■① 立ち座りがつらく使えなかった

簡易トイレの高さや安定性が合わず、
立ち座りが大きな負担になった事例です。
不安定さは転倒への恐怖につながり、
使用を避ける原因になります。


■② 暗くて移動できなかった

停電時、
足元が見えず段差が分からないため、
トイレまで移動できなかったケースがあります。
「転ぶくらいなら行かない」という判断に至りました。


■③ 距離が遠く途中で断念した

避難所や自宅内でも、
トイレまでの距離が長いと、
途中で疲れて引き返すことがあります。
息切れやふらつきが、行動を止めました。


■④ 和式・簡易構造が使えなかった

和式トイレや低い簡易トイレは、
膝や腰への負担が大きく、
物理的に使えない場合があります。
「分かっていても体が動かない」という状況です。


■⑤ プライバシー不足でためらった

周囲の視線や音が気になり、
恥ずかしさから使用をためらった事例もあります。
高齢者ほど、
人目への配慮が行動に影響します。


■⑥ 介助を頼めず我慢した

「迷惑をかけたくない」という思いから、
介助を頼めず我慢してしまったケースです。
この遠慮が、体調悪化につながりました。


■⑦ 我慢が体力低下を招いた

トイレを我慢することで、
水分・食事量が減り、
急激に体力が落ちた事例があります。
一度落ちた体力は、
短期間では戻りません。


■⑧ 高齢者のトイレ問題は環境の問題

高齢者がトイレに行けなかった事例の多くは、
本人の問題ではありません。
・高さ
・明かり
・距離
・プライバシー
これらの環境を整えることで、
防げたケースばかりです。


災害時のトイレ対策は、
「元気な大人基準」では不十分です。
高齢者が無理なく使えるかを基準に考えることで、
家族全体の安全と健康が守られます。
高齢者が安心して使える環境づくりが、
防災トイレ対策の重要な視点です。

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