【防災士が解説】防災×中長期避難バッグ|「数日を越える避難」を前提にしたバッグの考え方

防災バッグというと、
「逃げるためのリュック」
を思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし、災害が長期化する今、
本当に差が出るのは
中長期避難を見据えた防災バッグです。

これは、
命を守った“その後”を支えるバッグです。


■① 中長期避難バッグが必要な理由

過去の災害を見ても、
・3日で終わった避難
・1週間で元に戻った生活

このようなケースは、ほとんどありません。

実際には、
・避難所生活が数週間
・仮住まいが数か月
・生活再建が年単位

という現実があります。

つまり、
「生き延びる」から「壊れずに続ける」
段階に入るのです。


■② 中長期避難バッグの役割

中長期避難バッグの役割は明確です。

・生活の質を下げすぎない
・体調を崩さない
・判断力を落とさない
・心を壊さない

助かったあとに、
人が壊れないための装備です。


■③ 初動用バッグとの決定的な違い

避難バッグ(初動)
→ 軽さ・即時性・最低限

中長期避難バッグ
→ 継続性・快適性・回復力

同じバッグにしようとすると、
重くなりすぎて失敗します。

役割を分けることが前提です。


■④ 中長期避難バッグに入れるべき現実的な中身

中長期で「出番が多いもの」は、
派手な防災グッズではありません。

・モバイルバッテリー(大容量)
・延長コード/電源タップ
・筆記用具・メモ帳
・ウェットティッシュ/除菌用品
・耳栓・アイマスク
・簡易マット/銀マット
・着替え(下着・靴下多め)
・常備薬・処方薬
・現金(少額)
・ゴミ袋(多用途)

共通点は、
生活を回すための道具です。


■⑤ 「重くなる問題」への現実解

中長期を考えるほど、
バッグは必ず重くなります。

そこで必要なのが工夫です。

・毎日使う物は一軍バッグへ
・使用頻度の低い物は別袋
・家族で分散して持つ

すべてを一人で背負わないことが、
中長期避難の基本です。


■⑥ バッグは「持つ前提」で考える

中長期避難バッグは、
・車に置く
・避難所で広げる
・部屋の隅に置く

こうした使われ方が前提です。

そのため、
・背負いやすさ
・開けやすさ
・中身の把握しやすさ

が重要になります。


■⑦ 中長期避難バッグが支えるのは「心」

避難生活が長引くと、
人は次第にこうなります。

・話さなくなる
・考えなくなる
・動かなくなる

中長期避難バッグは、
この状態を防ぐための道具です。

清潔・睡眠・電源・記録。
これらはすべて、
心を守る装備です。


■⑧ 中長期避難バッグは「自律型避難」の延長

支援は万能ではありません。
タイミングも量も、限界があります。

だからこそ、
自分で生活を回せる準備が必要です。

中長期避難バッグは、
自律型避難を現実にする装備です。


■まとめ|中長期避難を想定すると防災は変わる

防災は、
逃げるまでで終わりではありません。

・避難が続く
・生活が続く
・心が削られる

この現実を前提にすると、
防災バッグの中身も、
考え方も変わります。

結論:
中長期避難バッグは「助かった後」を支える防災の本丸

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