火災・地震・煙拡大の際、
建物から安全に逃げるために最も重要なのが 二方向避難。
これは「避難口・避難経路が2つ以上確保されている状態」のことを指す。
実は、日本の火災死亡事故の多くが、
“出口が1つしかない建物・部屋で起きている”。
家庭でも職場でも、二方向避難の考え方を知っておくことが命を守る。
■① 二方向避難とは“どちらかが塞がれても逃げられる仕組み”
火災では、以下が“一瞬”で起こる。
● 廊下が煙で真っ黒になる
● 階段が炎で使えない
● 出入口が倒壊・閉鎖される
● 逆流煙で扉が開かない
→ 出口が1つしかないと、その瞬間に“逃げ道ゼロ”になる。
二方向避難は、AがダメならBへ逃げるという構造を作る考え方。
■② 雑居ビル・古い建物は“一方向避難”が多く非常に危険
日本の都市部で問題になっているのがこれ。
● 階段が1つしかない
● 避難口が施錠されている
● 廊下が細く、煙で封鎖されやすい
● 防火扉が常に開いている
→ 新宿歌舞伎町火災・大阪ビル火災など、
大きな事故は“一方向避難の建物”で発生している。
■③ 二方向避難が可能な建物とは?
建築基準法では一定の建物に
“2つ以上の避難経路”を義務づけている。
● 階段が2つある
● 反対方向に避難できる
● 外部へ通じるドアが複数ある
● バルコニー経由で横移動できる
● ルーフバルコニーが避難路になる
→ 逃げ道が2つ以上ある=命が守られる建物。
■④ 家庭でできる“二方向避難のつくり方”
自宅は法律の対象外だが、考え方を取り入れることが重要。
● 玄関だけでなく、窓(ベランダ)からも逃げられる動線
● 家具配置で出口が塞がれないようにする
● 寝室は2ヶ所以上の“抜け道”を確保
● ベランダに避難を妨げる物を置かない
→ 家庭内でも 「AがダメでもBがある」配置 を作ることが防災になる。
■⑤ マンション避難の鉄則=“廊下が煙なら別方向へ”
火災時、マンションの共用廊下は煙が溜まりやすい。
● 片方が煙で使えない
● 反対側へ行けば階段が使える
● 防火扉が閉まっている側が安全
● 自宅内避難への切り替え判断も必要
→ 二方向避難を知っているだけで、行動が大きく変わる。
■⑥ 店舗・オフィス・学校では“最初に出口確認”が命を救う
火災死の多くは「出口を知らないまま逃げ遅れた」ケース。
● 入室したら非常口を1つ以上確認
● スタッフ案内に頼り切らない
● エレベーターは使わない
● どちら側に逃げるべきか常に意識する
→ 出口の位置を覚えるだけで生存率が跳ね上がる。
■⑦ 二方向避難が成立しない時の“最後の判断”
両方の出口が塞がれたら、無理に突っ込まない。
● 室内に戻る
● ドアの隙間を塞ぐ
● 窓側で低い姿勢を保つ
● 救助を待つ
→ “突っ込むと即死亡”が火災の現実。
二方向避難の知識があれば、引き返す判断ができる。
■まとめ|二方向避難は“命の選択肢を増やす考え方”
二方向避難の本質はとてもシンプル。
● 出口を2つ以上確保する
● 片方がダメでも逃げ道を残す
● 家庭でも配置で実現できる
● 店舗・ビルでは入口で出口を確認する
● 逃げ道がなければ自宅内避難に切り替える
火災の最大の敵は“煙による出口封鎖”。
その時に生き残るためには、
「逃げ道の選択肢を増やす」=二方向避難 が最強の防災術となる。

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