冬になると、雪道・凍結路面での転倒事故が急増します。
その中でも特に多いのが 「革靴での転倒事故」。
通勤・通学・営業回りなど、革靴を履く大人が冬に怪我をする最大原因とも言えます。
防災士として、冬の事故対応や避難誘導に携わる中で痛感しているのは、
「革靴は冬の路面にもっとも不向きな靴」 だということです。
この記事では、革靴がなぜ滑るのか、どう対策すべきかを防災目線で徹底解説します。
■① なぜ革靴は冬に“最も滑りやすい靴”なのか
革靴の多くは以下の特徴を持ち、雪・氷と極めて相性が悪いからです。
- ソール(靴底)が 硬くて平ら
- グリップ(溝)が浅く、凍結面で摩擦が生まれにくい
- 革底タイプはさらに滑りやすく“氷上はスケート状態”
- 濡れると摩擦係数が急激に低下
- 通勤時に急ぎやすく、姿勢が前のめりになり転倒しやすい
特に危険なのは、見えない氷「ブラックアイスバーン」。
革靴ではほぼ確実に滑り、転倒・打撲・骨折に繋がりやすくなります。
■② 冬の革靴転倒が招く“本当の怖さ”
転倒事故は軽い怪我で済むと思われがちですが、冬場は違います。
- 手首・肘・肩の骨折
- 頭部打撲、時に脳損傷
- 高齢者では大腿骨骨折 → 長期入院になることも
- 雪上で転んだ際に車道へ滑り出す二次事故
- 自転車・バイク利用者はさらに重傷化のリスク大
防災の現場では、
「冬の転倒事故=日常に潜む災害」
として扱うべき重大なリスクです。
■③ 仕事で革靴が必須な人が冬にやるべき対策
「仕事が革靴じゃないとダメなんだよ…」
そんな人のために、防災士が推奨する現実的な対策を紹介します。
✔ 靴底に“滑り止め装着”
- 靴底に簡単に付けられる アイススパイク(滑り止め金具)
- ゴムバンド式で着脱可能
- 1,000〜2,000円で購入可能
最もコスパが良く、安全性も抜群。
✔ 靴底がラバーソールの“冬用ビジネスシューズ”に替える
最近は「雪国対応の革靴」が増えており、
- 深い溝
- グリップラバー
- 防水加工
が施された“滑りにくい革靴”が選べます。
✔ 職場までの行き帰りはスニーカー・ブーツにし、会社で革靴に履き替える
実は、多くの雪国のビジネスマンがこれを実践しています。
■④ 絶対にやってはいけない歩き方
ツルツル路面で革靴を履いている場合、
以下の行動は転倒確率を跳ね上げる“NG行動”です。
- 歩幅を大きくする
- つま先から着地する
- スマホを見ながら歩く
- 早歩き・駆け足
- 斜めに横断する
- 車道側を歩く
革靴のときは必ず
「ペンギン歩き(小刻み歩行)」を徹底してください。
■⑤ 冬の革靴の“正しい歩き方”
転倒防止のため、安全に歩くコツです。
- 歩幅を小さくする
- 重心はやや前(腰を引かない)
- かかとではなく 足裏全体で着地
- 手はポケットに入れない(バランスが崩れる)
- スマホ・傘の片手持ちは避ける
- 斜め移動せず真っ直ぐ進む
たったこれだけで転倒リスクは大幅に減ります。
■⑥ 革靴で特に危険な場所
以下は滑り事故多発ポイント。革靴では絶対に油断できません。
- 横断歩道の白線
- 点字ブロック
- マンホールの蓋
- 橋・歩道橋・地下道入口
- 店舗前のタイル床
- コンビニ・駅の入口
- 車のわだちで固まった雪
- 日陰の細い道
防災士として、事故の大半は「濡れたタイル」「凍結した交差点」で見てきました。
■⑦ 革靴で転倒しないための“冬の持ち物”
携帯できる防災アイテムとして非常に効果的です。
- 携帯スパイク(折りたたみ式)
- 靴底に貼る滑り止めシート
- 靴底に吹くスプレー型滑り止め
- 予備の靴下(濡れた場合の冷え対策)
- カイロ(足先の冷え対策)
これらのアイテムは冬の“外出用防災セット”として優秀です。
■⑧ 革靴転倒を防ぐための環境対策
個人だけでなく、家庭・職場レベルでの対策も重要です。
- 家の玄関前に凍結防止剤をまく
- 職場入口にマットを敷く
- 管理者はタイル床に滑り止めコーティング
- エレベーター前・階段に注意喚起表示
- 早朝は明るい道・除雪済みの道を選ぶ
冬場の転倒事故は“予防できる災害”です。
■まとめ|革靴は冬の路面に最も弱い靴
革靴は見た目も機能も優れていますが、
冬の雪道・凍結路面では 「危険な靴」 に変わります。
防災の観点から見れば、
革靴で通勤する日は“災害リスクが高い日” と認識することが重要です。
結論:
革靴は冬に極めて滑りやすい。滑り止め対策・歩き方の工夫・靴の使い分けで“冬の災害”を防げる。
防災士として、冬に革靴を履く人には必ず“滑り止め対策”を勧めています。
あなた自身と家族、そして同僚を守るために、今日から備えてください。

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