冬になると救急搬送が急増する理由のひとつが 「歩行者の転倒事故」 です。
凍結路面・積雪・見えない氷(ブラックアイスバーン)が原因で、
転倒による骨折・頭部外傷・高齢者の要介護化につながるケースも珍しくありません。
防災士として現場を見てきた経験から断言します。
冬の転倒は「災害級のリスク」。正しい知識があれば9割防げる事故です。
この記事では、歩行者が冬に転倒しやすい理由と、今日からできる防災行動を詳しく解説します。
■① 歩行者が冬に転倒しやすい理由
冬の路面は「見た目では安全に見えるのに滑る」というのが最大の問題です。
- ブラックアイスバーン(透明な氷)
- 圧雪が踏み固められツルツルになる
- 日陰だけ凍っている
- 歩道の排水が不十分で凍結しやすい
- 朝晩は急速に凍結し、危険が増大
特に 気温が0℃付近の早朝 は、最も転倒が多い時間帯です。
■② 転倒事故で起こるケガの実例
転倒は「尻もち程度」と思われがちですが、実際は大きなケガになりやすい事故です。
- 手首骨折(コーレス骨折)
- 肩の骨折・脱臼
- 股関節骨折(高齢者は要介護につながる)
- 頭部打撲・脳出血
- 顔面強打による歯の損傷
冬は病院の整形外科が大混雑するほど転倒が増えます。
■③ 危険な場所を知ることが最大の防災
転倒は「場所」を知ればかなり防げます。
危険箇所の代表は以下の通りです。
- 橋の上(最速で凍る)
- 横断歩道の白線(氷の板になりやすい)
- マンホール・側溝の金属部分
- 駐車場の出入口(車の熱で溶けた水が再凍結)
- 階段・スロープ
- 通学路の日陰部分
- コンビニや店舗の出入り口(床が濡れて滑る)
防災的には 「滑りやすい場所を事前に知る」 ことが最も重要です。
■④ 歩行中に絶対にやってはいけない行動
冬道で以下の行動は事故につながります。
- ポケットに手を入れたまま歩く
- スマホを見ながら歩く
- 長い歩幅で歩く
- 走る・小走り
- 凍結した路面に無理に立ち向かう
- ツルツルの靴底で歩く
特に ポケット歩行は転倒時に手が出ず頭部を強打 するため非常に危険です。
■⑤ 冬道で転倒しないための歩き方
防災士として最も推奨するのが「ペンギン歩き」です。
- 歩幅を小さく
- 足裏全体を地面に着ける
- 重心を低く
- 真上から体重を乗せるイメージ
- 急がずゆっくり歩く
この歩き方は北海道・東北など積雪地域でも実際に効果が証明されています。
■⑥ 転倒防止のための装備と服装
冬は“装備”が命を守ります。
- 靴底に凹凸のある滑りにくい靴
- 靴用の滑り止めスパイク
- 転倒時に両手が使えるよう手袋を着用
- リュックで両手を空ける
- 反射材で夜間の視認性を確保
- 杖やポールは高齢者に効果大
特に靴は 冬専用の滑り止めソール が最強です。
■⑦ 高齢者・子どもが特に危険な理由
高齢者と子どもは転倒時のリスクが高い傾向にあります。
- 高齢者
骨が弱く骨折しやすい
反射神経が遅く転倒しやすい - 子ども
雪道でふざけやすく転倒が多い
ランドセルでバランスを崩しやすい
防災的には 家族の動線を事前に安全化しておくことが重要 です。
■⑧ 転倒したときの応急対応
もし転倒してしまった場合は、次の対応が重要です。
- 立てないほど痛い → 無理に動かさず救急要請
- 手足のしびれ・麻痺 → すぐ病院へ
- 頭を打った → 数時間後に症状悪化することもある
- 血が出ている → 圧迫止血
- 歩行困難 → 早期受診
冬の転倒は軽傷に見えても、後から大きな症状が出ることがあります。
■まとめ|冬の歩行者の転倒は“予防できる災害”
冬の転倒事故は、知識と準備で確実にリスクを減らせます。
- 危険箇所を知る
- 装備を整える
- 正しい歩き方をする
- 無理に歩かない判断も大事
結論:
歩行者の冬の転倒は「予測できる災害」。防災行動で9割防げます。
防災士として実際の現場でも、
「靴を変えただけで転倒しなくなった」
「ペンギン歩きで事故がゼロになった」
という実例を多く見てきました。
あなた自身や家族を守るためにも、冬の外出時は必ず“転倒防止”を意識してください。

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