冬の災害というと、低体温や転倒事故が注目されがちですが、実際の現場で静かに命を奪っているのが心筋梗塞と脳卒中です。しかも多くは、災害そのものではなく「災害後の生活」の中で発症します。防災×冬は、医療リスクを含めて考えなければ現実に追いつきません。
■① 発災直後は命が助かっても安心できない
地震や豪雪を乗り越えた直後、人は「一段落した」と気が緩みます。しかしこのタイミングこそ、心筋梗塞や脳卒中が起きやすい危険な時間帯です。
■② 冬の災害は心臓と血管に負荷が集中する
寒さによる血管収縮、緊張状態の持続、睡眠不足。これらが重なることで、心臓と脳血管に一気に負担がかかります。
■③ 「動きすぎ」が引き金になる
片付け、雪かき、荷物運び。被災後は普段以上に体を酷使します。寒さの中での急な負荷が、心筋梗塞や脳卒中の引き金になります。
■④ 我慢と遠慮が発症を遅らせる
「大丈夫」「迷惑をかけられない」と症状を我慢することで、受診が遅れます。冬の被災では、この判断が致命的になります。
■⑤ 医療アクセスが遅れる現実
雪や道路寸断で救急車が到着しにくくなるのが冬です。発症してからの時間が、結果を大きく左右します。
■⑥ 初期症状が疲労と区別できない
胸の違和感、息切れ、片側の力が入りにくい感覚。これらは疲労や寒さと誤解されやすく、見逃されがちです。
■⑦ 「夜間」が最も危険になる
寒さと疲労がピークになる夜間は、発症リスクが高まります。発見が遅れやすい点も重なり、重症化しやすくなります。
■⑧ 防災は医療リスクの管理でもある
体を温める、無理をしない、異変をすぐ共有する。これらは医療行為ではなく、命を守る防災行動です。
■まとめ|冬の防災は発災後からが本番
災害で助かった命を、災害後に失わないことが重要です。冬は特に、時間差のリスクが大きくなります。
結論:
冬の防災では、心筋梗塞・脳卒中は「災害後に起きる最大の命の危機」です。
防災士として現場を見てきましたが、発災後の疲労と寒さの中で突然倒れるケースを何度も目にしました。冬は「生き延びた後」を守る視点こそが、本当の防災です。

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