災害時の初動対応は、知識だけでは身につきません。被災地では「知っていたはずなのに体が動かなかった」という声を何度も聞きました。初動訓練は、非常時に迷わず動くための“行動の予行演習”です。
■① 初動訓練の目的を明確にする
初動訓練は「完璧な避難」を目指すものではありません。最初の数分で、身を守り、状況を把握し、次の判断につなげることが目的です。
■② 想定は一つに絞る
地震、豪雨、台風など、訓練テーマは一つに絞ります。被災地で効果的だった訓練ほど、想定がシンプルでした。
■③ 時間を区切って実施する
「最初の1分」「5分」「10分」と区切って行動を確認します。初動は時間感覚が重要で、実際の災害でもこの区切りが判断の助けになります。
■④ 実際の行動を必ず入れる
頭の中で考えるだけでなく、身を守る姿勢、声かけ、移動など実際に体を動かします。現場経験では、この差が本番で大きく出ました。
■⑤ 情報収集役を決める
訓練では必ず「情報を見る人」を一人決めます。全員が情報を追うと、かえって混乱が起きやすくなります。
■⑥ 訓練後に短く振り返る
良かった点と迷った点を3分程度で共有します。長い反省会より、短い振り返りの方が行動に定着します。
■⑦ 定期的に繰り返す
年1回よりも、短時間でも回数を重ねる方が効果的です。被災地で動けた人ほど、日常的にイメージ訓練をしていました。
■⑧ 日常動線で行う
訓練は特別な場所ではなく、自宅や職場など普段いる場所で行います。実際の災害は、想定外の場所で起こります。
■まとめ|初動訓練は「考えないための準備」
初動訓練は、判断力を高めるためのものではありません。
結論:
考えなくても体が動く状態をつくることが、初動訓練の最大の目的です。
防災士として被災地に入った経験から、訓練を重ねていた人ほど落ち着いて初動対応できていたと実感しています。

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