【防災士が解説】防災×南海トラフ巨大地震|「命を守る」から「命をつなぐ」へ

南海トラフ巨大地震。

想定では――
最大約29万8,000人の直接死、
さらに約5万2,000人の災害関連死。

国土交通省は対策計画を改定し、
これまでの「命を守る」に加え、
「命をつなぐ」対策を前面に打ち出しました。

これは、防災の考え方が一段進んだことを意味します。


■① 「命を守る」とは何か

まずは直接死を減らす対策。

・海岸堤防の耐震化
・住宅・建物の耐震化
・ライフライン強靱化
・津波避難情報の徹底

これは「揺れ・津波・倒壊」から命を守るフェーズです。

しかし、それだけでは足りません。


■② 「命をつなぐ」とは何か

災害関連死。

これは避難生活の中で起きます。

・体調悪化
・持病の悪化
・感染症
・ストレス
・トイレ不足
・水不足

能登半島地震でも
「水とトイレが一番困った」という声が多く聞かれました。

つまり、

生き延びた後の生活環境が命を左右する。


■③ 国交省が強化する具体策

改定計画では、

・支援物資の広域輸送強化
・飲料水の確保
・生活用水の確保
・トイレ洗浄用水の確保
・被災者住宅の供給体制整備
・TEC-FORCE拡充

が明記されています。

避難所の質を上げることが
「命をつなぐ」核心です。


■④ 想定避難者数は最大1230万人

南海トラフ巨大地震では
最大1230万人が避難すると想定されています。

約2700の集落が孤立する可能性も。

これは、
行政だけでは支えきれない規模です。

だからこそ――

自助・共助の底上げが必要です。


■⑤ 現場で見た「関連死」の現実

東日本大震災の現場では、

・寒さ
・トイレ不足
・水不足
・睡眠不足

が体力を奪いました。

直接死ではなく、
「避難後」に亡くなる方がいる。

これが現実です。


■⑥ 防災は“二段構え”で考える

これからの防災は、

第一段階:揺れ・津波から命を守る
第二段階:避難生活で命をつなぐ

この両輪です。

備えるべきは、

・耐震化
・ハザード確認
・水(最低3日分以上)
・トイレ対策
・電源
・高齢者配慮

行政任せではなく、
家庭単位での準備が重要です。


■⑦ 災害関連死を減らす鍵

災害関連死の多くは、

・水
・トイレ
・温度管理
・持病対応

で防げる可能性があります。

つまり、

命をつなぐ備えは、今日からできる。


■⑧ まとめ|これからの防災の軸

南海トラフ対策は、

「守る」から
「守り、つなぐ」へ。

巨大災害時、
最終的に命を守るのは

・日頃の準備
・地域の連携
・家族の絆

です。

防災は“その日”のためではない。
“その後”のためにある。

今から整えていきましょう。


出典:国土交通省「南海トラフ巨大地震対策計画(改定版)」発表(2026年1月16日)

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