【防災士が解説】防災×南海トラフ|「巨大地震警戒」は自治体任せでは足りない理由と個人が取るべき行動

南海トラフ地震に関する「巨大地震警戒」は、これまで一度も発表されたことがない情報です。しかし、いざ発表されたときに備えが不十分であれば、命を守る判断が遅れてしまいます。専門家は「自治体任せでは不十分」と指摘しており、個人レベルでの事前調整と判断が極めて重要になります。


■① 南海トラフ地震臨時情報「巨大地震警戒」とは

南海トラフ地震臨時情報は、想定震源域でマグニチュード6.8以上の地震が発生した場合などに発表されます。
専門家による評価検討会を経て、次のいずれかが示されます。

・巨大地震警戒
・巨大地震注意
・調査終了

このうち「巨大地震警戒」は最も重い情報で、後発地震への備えとして、原則1週間の事前避難が呼びかけられます。


■② 自治体ごとに異なる事前避難の対象

巨大地震警戒が出た場合、避難対象は全国一律ではありません。

・津波到達が早い沿岸部のみ
・高齢者等に限定した事前避難
・土砂災害警戒区域を含めた避難

など、自治体ごとに判断基準が異なります。
つまり「避難対象に含まれていない=安全」という意味ではありません。


■③ 専門家が指摘する「自治体任せの限界」

地震研究の専門家は、次のように指摘しています。

・自治体は広い範囲を対象にせざるを得ない
・個々の家庭事情までは把握できない
・最終的な判断は個人に委ねられる

行政の避難情報を待つだけでは、避難が間に合わないケースも想定されます。


■④ 津波だけではない「見落とされがちな危険」

巨大地震警戒で意識されやすいのは津波ですが、それ以外のリスクも深刻です。

・土砂災害(津波より早く発生する可能性あり)
・家屋倒壊やブロック塀の崩落
・ライフライン停止による孤立

特に山沿いや崖地では、「揺れの直後」に危険が迫る場合があります。


■⑤ 個人判断での事前避難が命を守る

専門家は次の行動を強く勧めています。

・少しでも危険を感じたら、その場を離れる
・自治体の呼びかけがなくても自主避難を検討する
・安全な場所へ早めに移動する

「まだ大丈夫」という判断が、命取りになることもあります。


■⑥ 親戚・知人宅への避難は事前調整が必須

巨大地震警戒が発表されると、全国的に物資不足が起こります。

・食料や水の確保が難しくなる
・避難所の混雑が予想される

そのため、親戚や知人宅へ避難する場合は、必ず事前に話し合いをしておく必要があります。

・受け入れ可能か
・人数、期間の目安
・食料や生活用品の分担

人間関係の調整も、防災の重要な要素です。


■⑦ 物資と人間関係、両方の備えが必要

巨大地震警戒への備えは、物資だけでは不十分です。

・自宅備蓄の確認
・避難先の候補整理
・家族間の行動ルール共有
・受け入れ先との事前調整

これらを平時に進めておくことで、発表時に迷わず行動できます。


■⑧ まとめ|「警戒」が出る前から判断力を鍛える

南海トラフ地震の「巨大地震警戒」は、出てから考えるものではありません。

・自治体情報を待ちすぎない
・津波以外のリスクも想定する
・個人で判断し動ける準備をする

最終的に命を守るのは、自分自身の判断です。
その判断を支える準備を、今から進めておきましょう。

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