【防災士が解説】防災×地震|長周期地震動と内陸断層の恐怖。私たちにできる備えとは

2025年3月、ミャンマー中部で発生した大地震は、「内陸型地震」と「長周期地震動」の恐ろしさを世界に突きつけました。
これは遠い国の出来事ではなく、日本に暮らす私たちにとっても、極めて現実的な警告です。


■① ミャンマーで起きた“異常な内陸地震”

2025年3月28日、ミャンマー中部でマグニチュード7.7の大地震が発生しました。
日本の解析によると、ザガイン断層に沿って最大6メートル、南北400km以上という、内陸地震としては極めて異例の大規模な横ずれが確認されています。

この地震は、断層破壊が音速を超える速度で進行する「スーパーシア地震」に分類され、非常に強い揺れが広範囲に伝わりました。


■② 長周期地震動が被害を拡大させた理由

震源はプレート境界付近で、揺れは遠く離れた都市にも到達しました。
特に問題となったのが長周期地震動です。

・高層建物が大きく、ゆっくり揺れる
・軟弱地盤で共振が起きやすい
・揺れが長時間続く

これは、日本の大都市圏でも同じ条件が揃っています。
「震源から遠い=安全」とは限らないのが、長周期地震動の怖さです。


■③ 統治機能が失われた被災地の現実

ミャンマーは軍政下にあり、今回の災害で統治能力の限界が露呈しました。
情報発信は遅れ、支援物資も行き届かず、多くの地域で国際NGOやボランティアに頼らざるを得ない状況です。

特に問題となっているのが、女性や子どもといった社会的弱者への保護が機能していないことです。


■④ 「安心」が失われた避難生活の実態

被災地では、900万人以上の女性が不十分な避難生活を強いられています。

・壁や仕切りのない仮設住居
・プライバシーがなく、夜間のトイレも危険
・生理用品の交換すら安心してできない
・妊婦が適切な医療を受けられない

避難所に「屋根がある」だけでは、命と尊厳は守れない現実があります。


■⑤ このニュースから学ぶ、日本での備えの視点

日本でも、大地震後に屋外避難や長期避難が発生する可能性は十分にあります。
今回の事例から重要なのは、避難環境そのものへの備えです。

・夜間でも安全を確保できる灯り
・情報を絶やさない通信手段
・プライバシーと衛生を守る装備

「避難所があるから大丈夫」という考え方は、すでに通用しません。


■⑥ 屋外避難を想定した最低限の備蓄

私が重視するのは、「屋外でも一晩は耐えられる装備」です。

・モバイルバッテリー
 情報取得と連絡手段を維持するための生命線です。

・照明(ヘッドライト・ランタン)
 両手が空くことが、安全性を大きく高めます。

・衛生用品
 特に女性や子どもの尊厳を守る備えは、命に直結します。


■⑦ 防災アプリで情報を取りこぼさない

災害時は「知らなかった」が致命傷になります。
私は、信頼できるアプリを複数入れておくことを勧めます。

・緊急地震速報を確実に受け取れるもの
・避難情報を落ち着いて確認できるもの

通知設定を平時からONにしておくことが重要です。


■⑧ まとめ:防災は日常の延長線上にある

ミャンマーの地震は、
・内陸断層の巨大地震
・長周期地震動
・避難環境の脆弱さ

という、日本にも直結する課題を突きつけました。

防災は特別なことではありません。
今できる小さな備えが、非常時の大きな安心につながります。

「遠い国の話」で終わらせず、今日一つだけ行動に移す。
それが、命を守る防災です。

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