防災というと、
大人が守る、準備する、決める。
そう考えがちです。
しかし被災地では、
子ども自身が持っていた小さな「助かる力」が、結果を左右した場面を何度も見てきました。
その力をどう育てるかを、現場経験を踏まえて整理します。
■① 「助かる力」は特別な能力ではない
助かる力とは、
判断力や知識の多さではありません。
被災地で役立っていたのは、
・大人を呼べる
・不安を伝えられる
・一人にならない
といった、ごく基本的な行動でした。
■② 助かる力の土台は「安心して頼れること」
被災地では、
助けを求められる子どもほど、
安全につながっていました。
「迷惑をかけてはいけない」
と思い込んでいた子どもほど、
我慢してしまう傾向がありました。
頼ることは、
弱さではありません。
■③ 大人の真似をする力が命を守る
子どもは、
大人の行動をよく見ています。
被災地では、
大人が落ち着いて移動した家庭の子どもほど、
同じように行動できていました。
教えるより、
見せる防災が効果的です。
■④ 「怖い」と言えることも助かる力
怖さを口に出せる子どもは、
異変を早く伝えられます。
被災地では、
「怖い」と言えたことで
早めに対応できたケースもありました。
感情表現も、
立派な防災行動です。
■⑤ 完璧に動けなくてもいい
災害時、
泣く、
立ち止まる、
間違える。
被災地では、
それでも周囲とつながれていた子どもが
助かっていました。
助かる力は、
失敗しない力ではありません。
■⑥ 日常の中で育つ力
助かる力は、
災害時だけで育つものではありません。
被災地では、
普段から
・話を聞いてもらえる
・否定されない
・困ったら声を出せる
こうした家庭の子どもほど、
非常時にも同じ行動ができていました。
■⑦ 「一人で頑張らせない」ことが最大の備え
「自分でやりなさい」
よりも、
「一緒にやろう」
という関わりが、
助かる力を育てます。
被災地では、
この関係性が
子どもの行動を支えていました。
■⑧ 防災は子どもの力を信じること
過度に守りすぎると、
子どもは自分を信じられなくなります。
被災地では、
小さな成功体験を積んでいた子どもほど、
落ち着いて行動できていました。
■⑨ 助かる力は一生使える
この力は、
災害だけでなく、
人生のさまざまな場面で役立ちます。
被災地で見た子どもたちは、
その後の生活でも
人に頼り、立て直す力を身につけていました。
子どもが「助かる力」を育てる防災とは、
特別な訓練ではありません。
安心して頼れる環境を作ること。
声を出していいと伝えること。
一人にしないこと。
それが、
被災地で何度も子どもを守ってきた
現実的で続けられる防災です。

コメント