災害が起きた瞬間、
子どもが泣き叫ぶ、動けなくなる、暴れる。
その姿を見て、
「どうしてこんな反応をするの?」
と戸惑う親は少なくありません。
被災地では、
子どもがパニックになるのには明確な理由があることが分かっています。
現場経験をもとに整理します。
■① 子どもは状況を「理解できない」
大人は、
地震・余震・避難という言葉で
状況を整理できます。
しかし子どもは、
音・揺れ・大人の慌ただしさを
意味づけできないまま受け取ります。
この「分からなさ」が、
強い不安と混乱を生みます。
被災地でも、
説明がないまま避難した子どもほど、
途中で動けなくなる傾向がありました。
■② 脳が「危険」と判断すると体が先に反応する
子どものパニックは、
わざとでも甘えでもありません。
恐怖を感じた瞬間、
脳が体を守るために
泣く・固まる・逃げようとする反応を起こします。
これは本能的な防御反応です。
■③ 親の焦りがそのまま伝わる
子どもは、
親の表情・声・動きを
驚くほど敏感に感じ取ります。
被災地では、
親が走り回ったり声を荒げた瞬間に、
子どもが一気にパニックに入る場面を
何度も見ました。
■④ 音・暗さ・人混みが一気に重なる
サイレン、
緊急放送、
暗闇、
知らない人の多さ。
子どもにとっては、
刺激が同時に押し寄せます。
処理しきれず、
パニックにつながります。
■⑤ 「どうすればいいか分からない」状態になる
大人は、
「次に何をするか」を考えられます。
しかし子どもは、
次の行動が見えないと
一気に不安になります。
被災地では、
「手をつなぐ」「ここに来る」など
行動が一つに絞られていた子どもほど、
落ち着きが早く戻っていました。
■⑥ 我慢させられた経験が引き金になることもある
以前の避難や訓練で、
「泣かないで」「静かに」
と言われ続けた子どもほど、
本番で感情が爆発することがあります。
感情を出せない経験が、
パニックを強める場合もあります。
■⑦ パニックは「失敗」ではない
被災地で強く感じたのは、
パニックになった子どもを
「ダメな反応」と捉えないことの大切さです。
パニックは、
命を守ろうとする自然な反応です。
■⑧ 親が知っておくべき大切な視点
災害時に子どもがパニックになるのは、
異常ではありません。
むしろ、
予測できる反応です。
理由を知っているだけで、
親の対応は大きく変わります。
災害時、
子どもがパニックになる理由を知ることは、
親が落ち着くための防災でもあります。
理由が分かれば、
責めず、焦らず、
寄り添う行動が選べます。
それが、
子どもの命と心を守る一番の近道になります。

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