【防災士が解説】防災×家庭でできる燃料備蓄⑨|都市ガスという“便利だが止まりやすいエネルギー”

家庭で使われているエネルギーの中で、
最も身近で、最も過信されやすいのが都市ガスです。

便利で安定している一方、
防災の視点では「弱点がはっきりしている燃料」でもあります。


■① 都市ガスの最大の特徴は「集中型インフラ」

都市ガスは、

・大規模な製造拠点
・長距離の地下配管
・広域ネットワーク

によって供給されています。

平時は非常に効率的ですが、
一箇所のトラブルが広範囲に影響する構造です。


■② 災害時に都市ガスが止まりやすい理由

過去の災害で共通しているのは、

・地震で配管点検が必要
・安全確認が完了するまで供給停止
・復旧は「慎重かつ段階的」

という流れです。

その結果、

電気より遅く、プロパンより復旧が遅れる

ケースが多くなります。


■③ なぜ「すぐには再開しない」のか

都市ガスは危険物です。

・ガス漏れ
・爆発
・二次災害

これを防ぐため、

止める判断は早く、再開は遅い

という設計思想になっています。

安全第一という意味では正解ですが、
生活面では大きな空白が生まれます。


■④ 災害時に困る具体的な場面

都市ガスが止まると、

・調理ができない
・湯が沸かせない
・給湯が止まる

特に在宅避難では、

「火が使えないストレス」
長期的に効いてきます。


■⑤ 都市ガス家庭が必ず考えるべき対策

重要なのは、

都市ガスが止まる前提で備えること

です。

・カセットボンベ
・固形燃料
・炭・薪

これらは、
都市ガスの“代替ライン”になります。


■⑥ 都市ガスは「主力にしない」が正解

防災視点では、

・都市ガス:平時専用
・非常時:別系統に切り替え

という考え方が合理的です。

都市ガスは、
防災燃料に数えないくらいでちょうどいい。


■⑦ 他エネルギーとの比較

災害耐性で見ると、

・プロパン:強い
・電気:中
・都市ガス:弱い

という位置づけになります。

これは性能ではなく、
構造の違いによるものです。


■⑧ 都市ガスを過信しないことが防災

都市ガスは悪者ではありません。

ただし、

止まるときは、必ず止まる

この前提を持つだけで、
備えの方向性は大きく変わります。


■まとめ|便利さと防災力は別物

都市ガスは、
日常生活では非常に優れたインフラです。

しかし防災では、

・止まりやすい
・復旧に時間がかかる

という弱点があります。

結論:

家庭でできる燃料備蓄は、 都市ガスに頼らない設計が基本。

便利さの裏にある弱点を知ることが、
壊れない防災につながります。

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