2026年以降、日本の公的年金制度が見直される予定です。
一見すると「防災とは関係ない」と思われがちですが、実は大きく関係します。
災害は生活だけでなく、収入の安定性にも影響を与えます。
年金制度の変更を正しく理解することは、将来の「生活防災」につながります。
今回は、2026年以降の主な改正点と、防災視点で考える“お金の備え”について解説します。
■① 在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ
現在、一定以上の収入があると年金の一部が減額されます。
2026年4月以降は、
支給停止の基準額が「50万円」から「62万円」へ引き上げ予定とされています。
これは、
・働く高齢者の収入減少を緩和
・就労意欲を維持
・人手不足対策
といった背景があります。
防災の観点では、
「働けるうちは収入を確保できる」制度設計は、生活の安定=耐災害力の向上につながります。
■② 高所得者の厚生年金保険料の上限引き上げ
高所得者を対象に、
厚生年金保険料の算定上限が段階的に引き上げられる見込みです。
これは、制度の持続性を高める目的があります。
災害時には、
公的制度が機能していること自体が最大の安心材料になります。
制度の安定化は、防災インフラの一部とも言えます。
■③ 遺族厚生年金の男女差見直し
これまであった男女差の見直しが進められています。
60歳未満で配偶者が亡くなった場合の扱いなどが議論されています。
災害関連死や突発的事故を考えると、
「遺族保障」は現実的なテーマです。
現場では、
家計の柱を失ったことで生活が急変するケースを何度も見てきました。
物資より先に必要なのは、
生活が止まらない仕組みです。
■④ 基礎年金の底上げ検討
低年金問題を背景に、
基礎年金の底上げが議論されています。
将来の水準低下を防ぐため、
財源の一部活用も検討されています。
防災では「最悪を想定する」ことが基本です。
年金だけに依存せず、複数の収入源を持つことは重要です。
■⑤ 防災視点で考える“やらなくていい不安”
よくある誤解があります。
「制度が変わる=すぐ損をする」
しかし実際は、
・段階的変更
・経過措置あり
・急激な影響は限定的
というケースが多いです。
不安を煽る情報に振り回されるより、
今できる準備に集中することが大切です。
■迷ったらこの判断
✔ 公的年金は“土台”
✔ 収入源は複数持つ
✔ 固定費を下げる
✔ 現金備蓄(生活費3〜6か月分)
これは、災害時にもそのまま通用します。
お金の備えは、
「動かない避難」「不安の減災」に直結します。
■今日できる最小行動
・ねんきん定期便を確認する
・生活費を書き出す
・毎月1万円でも積立を始める
大きな制度より、
小さな習慣の積み重ねが未来を守ります。
■まとめ
2026年以降の年金制度改正は、
・在職老齢年金基準額引き上げ
・厚生年金上限見直し
・遺族年金の男女差是正
・基礎年金底上げ検討
が柱になります。
防災は「物」だけではありません。
収入・制度・生活基盤も含めた総合的な耐災害力が重要です。
年金は守りの基盤。
そこに、自分なりの備えを重ねていきましょう。
■出典
厚生労働省「年金制度改正に関する資料」

コメント