被災後、
「前は笑えていたのに笑えない」
「こんな自分はおかしいのでは」
と、不安になる人は少なくありません。
しかし被災地や災害対応の現場で何度も見てきたのは、
笑えなくなることは異常ではなく、心が現実に適応している過程という事実でした。
■① 笑えなくなるのは“感情が止まった”わけではない
災害後の心は、
・安全確認
・生き延びる判断
・環境への適応
を優先します。
その結果、
感情表現より「生存モード」が前面に出ます。
笑えなくなるのは、心が壊れたからではありません。
■② 被災地で見た「笑わなくなった人」
現場では、
・表情が乏しくなる
・冗談に反応しなくなる
・会話が必要最低限になる
人を多く見ました。
それでも、
無理に明るさを求められなかった人ほど、
数週間〜数か月で自然に表情が戻っていました。
■③ 心の避難は“笑えない自分を許すこと”
助かっていた人ほど、
・笑えない時期があると理解していた
・周囲から「元気出して」と言われない環境にいた
・感情を評価されていなかった
共通点がありました。
笑顔は、回復の結果であって目標ではありません。
■④ 無理に笑うと心が置き去りになる
無理に笑顔を作ると、
・本音を閉じ込める
・疲労が蓄積する
・後から感情が噴き出す
ことがあります。
笑えない時期は、
感じることを休ませる期間でもあります。
■⑤ 防災士として現場で確信したこと
長く安定していた人ほど、
・感情の変化を異常扱いしない
・回復のペースを比べない
・「今はそういう時期」と受け止めていた
という特徴がありました。
笑えないこと自体は、防災失敗ではありません。
■⑥ 今日からできる「笑えなくてもいい心の避難」
おすすめは、
・無理に明るい話題に合わせない
・静かな時間を選ぶ
・安心できる人と同じ空間にいる
これだけで十分です。
笑顔がなくても、心は回復します。
■⑦ 迷ったらこの判断|今は感情の回復期か
迷ったときは、
「今は感情を外に出す段階か」
を自分に問いかけてください。
まだなら、
笑えなくて当然です。
■⑧ 笑えない時間も“心の避難”
心の避難とは、
感情を無理に動かすことではありません。
静かに整える時間も、
大切な避難です。
防災とは、
明るく振る舞うことではなく
心が戻るまで待つことです。
笑えない
焦らない
責めない
その心の避難こそが、
被災地で人を支えていました。

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