【防災士が解説】防災×心身ケア|脳腸相関が示す「災害時に心と体を同時に守る」という視点

災害時、強い不安や緊張で食欲がなくなったり、腹痛や下痢、便秘に悩まされた経験はありませんか。これは気のせいではなく、「脳腸相関」と呼ばれる人間の生理的な仕組みが深く関係しています。防災を考えるうえで、心と体を切り離さずに捉える視点が重要になっています。


■① 脳腸相関とは何か

脳腸相関とは、脳と腸が自律神経やホルモン、免疫系を通じて相互に影響し合う関係のことです。強いストレスや不安は脳から腸へ影響を及ぼし、逆に腸内環境の乱れは気分の落ち込みや不安感を強めることが知られています。


■② 災害時に腸の不調が起きやすい理由

災害時は生活リズムの崩れ、水分不足、食事内容の変化、緊張状態の継続などが重なります。これらはすべて腸にとって大きな負担となり、体調不良として表面化しやすくなります。


■③ 避難生活とメンタル不調のつながり

避難所や在宅避難では、音・光・人間関係などのストレスが続きます。こうした心理的ストレスは自律神経を乱し、腸の働きを低下させ、さらに不安やイライラを増幅させる悪循環を生みます。


■④ 脳腸相関から見た「体調管理も防災」

防災は命を守る行動だけでなく、避難後の生活を持続させる力も含まれます。腸の不調は睡眠不足や集中力低下につながり、結果として判断力の低下を招く可能性があります。


■⑤ 食と水の備えが心にも影響する

非常食は「カロリーが足りればよい」だけでは不十分です。食物繊維や発酵食品など、腸内環境を支える要素があることで、ストレス耐性の維持にもつながります。


■⑥ 腸を守ることは行動力を守ること

災害時には正確な情報を理解し、行動に移す力が求められます。脳腸相関の観点では、腸の状態を整えることが、結果として冷静な判断力の維持につながります。


■⑦ 自律型避難と脳腸相関

自律型避難では、長期的に自分の体調と向き合いながら生活を維持する力が重要です。腸の不調を軽視せず、早めに対処することが「壊れにくい避難生活」につながります。


■⑧ 防災士の視点:心と体を分けない防災

現場経験から見ても、災害時に体調を崩す人ほど判断や行動が遅れがちです。脳腸相関を理解すると、防災はメンタルケアと体調管理が一体であることが分かります。


■まとめ|腸を守ることは防災力を高めること

災害時の不調は「気合」や「根性」で乗り切れるものではありません。脳腸相関を踏まえ、心と体を同時に支える備えが、長期的な安全と回復力を生み出します。

結論:
防災士としての現場感覚でも、脳腸相関を意識した体調管理は「見えない防災」です。腸を守ることは、災害時の判断力と行動力を守ることにつながります。


出典

厚生労働省「ストレスとこころの健康に関する情報」

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